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653 見ていた ☆

 ごはんを久しぶりにゆっくり食べたい。という切実なわたしの願い。それはいつもウチの子の乱入により壊される。ケージに入れても大騒ぎするので、なかなか難しい。

 そんな中、その日は出前を頼んだ。せめてそれくらいゆっくりと食べたい。と思い、騒がれるのを覚悟して、ウチの子をケージに入れた。

 わたしはテレビを観ながら食事をしていたが、夢中になり、食事を始めてから1時間経っていた。ウチの子が騒がないので気づかなかった。わたしは焦ってケージを見た。すると、ウチの子は見ていた。わたしを。静かにケージの中から。かえって怖い。わたしはすぐにケージを開けた。猫は伸びをした。が、その後すぐにごはんの催促。大人しくしていたからご褒美にごはんをあげるべきなのだろうか。


挿絵(By みてみん)

 

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