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609 技 ☆

 ごはんの要求が激しすぎるウチの子。しかし食べさせ過ぎるのも良くない。太ってしまって体に悪いからだ。だから、わたしは猫の要求を無視するが、諦めないウチの子。

 「くう」「くう」

 と鳴きながら、わたしの側をうろつく。しかし無視。それもウチの子のため。

 だが、猫は新しい技を覚えた。わたしがベッドに横になりスマホを操作していると、その間に顔を割り込ませる。そしてわたしの顔の匂いを嗅ぐ。もう猫の鼻息がわたしの頬にかかるほど。猫の顔が目の前過ぎて、焦点も合わない。それほど食べたいのか。結局は猫に負けるわたしである。


挿絵(By みてみん)

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