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603 チュ○ル ☆
友人がウチに来た。いつもならすぐに逃げるウチの子。でもその日は違った。わたし達がランチを食べ始めるとやって来て、わたしの足に手をかけた。そんなに早く姿を現すのは珍しいことだ。もちろんわたしのランチはあげない。その代わりがチュ○ルだ。
まずはわたしが食べさせ、それを友人に渡す。猫はごはんをもらえれば、誰でもいいらしい。
そしてその日はお茶会だった。それも終わり、友人がキッチンに立っていると、なんと友人の足に前足をかけ、二本足立ちをして、ごはんの催促。いつもはわたし以外の人がいると出てこないことが多いが、まさか友人にごはんの催促をするとは思わなかった。チュ○ルの威力恐るべし。
が、友人が持っていたのは、紅茶の茶葉。わたしは、
「紅茶の匂いを嗅がせてあげて」
と言って、友人がその通りにすると、猫はすぐにいなくなった。食べ物の見分け方はさすがだ。




