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584 美容院の匂い ☆
わたしは美容院へ行ってきた。今日はトリートメント。ゆっくりと美容院にいた。そして家へ帰ると、いつも通りウチの子がごはんを要求。まあ、いつものことなので、気にせずにあげた。
わたしは美容院で疲れたので、ベッドに横になる。と、そこへごはんを求めて猫がやって来た。
ベッドの端に上がると、わたしの髪の毛をくんくん。そして、ガシッ! またしても美容院の薬液に酔ってしまったようだ。体をわたしの頭にすり付け、髪の毛をぐちゃぐちゃに。ああ、綺麗にセットしてもらったのに……。
猫はわたしの頭を堪能すると、急にシャキッとして、わたしにごはんを要求。今まで酔っていたのはなんだったのか。わたしはぐちゃぐちゃにされた髪の毛のまま、横目で猫を見た。




