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51 ごはんの要求
ウチの子(猫)のごはんの要求はしつこい。
まず、わたしの前にきて、わたしをじーっと見上げる。
次に、わたしにすりよる。
そして、段ボールでの爪とぎだ。
ある日、わたしが昼寝をしていると、猫がやってきた。
わたしを起こして、ごはんをもらおうと考えているのだろう。
わたしは、そのまま寝続けた。
すると猫は、ベッドの上に登ってきた。
わたしが無視していると、猫は、わたしの体に乗ってきた。
わたしの体を、歩き回るのかと思ったが違った。
猫は、わたしの胸に伏せた。お尻をわたしの顔に向けて。
そして、尻尾を左右にぶんぶんと振るのだ。
その度に、猫の尻尾がわたしの顔を叩く。
こんなことを覚えるとは!
痛くはないが、これでは眠れない。
わたしは起き上がり、猫に聞く。
「ごはん食べたいの?」
猫は、わたしにすりよってくる。
わたしは、仕方なく猫にごはんを少しだけあげる。それだけでも、猫は満足したようだ。
そして、わたしは昼寝に戻った。




