434 夜中に ☆
わたしは夜中に目が覚めた。とりあえず、キッチンで水を飲む。しかし、なんだか眠れない。少しでも眠くなればと、昼間読みかけの本を開いた。
そして、しばらく経った頃、猫がわたしのところへやって来た。わたしは猫を撫でてやりながら、本を読み続けた。猫はそんなわたしの手に噛みついてきた。甘噛みだから痛くはないが、猫を見るとごはんの催促のようだ。こんな夜中に……と思いつつも、わたしが起こしてしまったのだから仕方がない。猫に少しだけごはんをあげると、わたしはまた本を読み始めた。
猫はごはんを食べ終わり、テーブルを挟んでわたしの向こう側で休んでいる。そして、しばらく経った頃、また猫はわたしの元へやって来た。
「くぅ」
「ん?」
「くぅ」
「ん?何?」
わたしが本から顔をあげると、猫がちょこんと座り、わたしを見ている。これは寝ようという催促だ。不思議なことに、猫はわたしと一緒でなければ寝室へ行かない。
わたしは本を閉じて、電気を消し、寝室へ向かった。わたしがベッドに横になった頃、猫は寝室へやって来て、わたしの頭上を通り出窓へ。やはり寝たかったらしい。
猫の下僕として、わたしは少し認めてもらえたような気がした。




