表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/714

4 キッチンマット

 今日は晴れだ。洗濯日和だ。


 普段の洗濯に加えて、マット関係も洗おうかなぁ。


 キッチンマットを手にして振り返ると、猫が見ている。


「ん?どうしたの?」


 猫は、わたしをじっと見つめる。そして、マットを見て、またわたしを見る。その目には、「それをどこに持っていくの?」と言っているようだ。


 怖い。目で人を射殺せそうだ。そう、目力が強い。目力はいつも強いのだが。


 どうしよう?いや、でもキッチンマットは洗わなければ汚い。


 そういえば、猫は、よくキッチンマットに寝そべっている。自分の場所を取られた気分なのか?


「あのね、今日、このマットを洗おうと思ってるんだけど......いいかな?」


 猫にお伺いを立てるなど、はっきり言って変だろう。

 他人が見ていたら、「何やっているの?」と呆れて言うに違いない。


 しかし、この家での序列は、猫の方が上だ。きちんとお伺いを立てなければいけない。


「このマット、洗うからね」


 もう一度、猫へ念を押す。


 猫は、先ほどからずっと、目を逸らさずこちらを見ている。

 マットを洗うことに納得はしていないようだが、汚いマットをこのままにはしておけない。


 一応、お伺いも立てたので、こちらから目を逸らし洗濯機に放り込む。


 猫は、興味を失ったのか、別の部屋へ移動していった。


 夕方、洗濯してふわふわになったキッチンマットの上に、猫が寝そべっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ