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395 戸棚 ☆
わたしは夜中お腹が空いて目が覚めた。同じベッドで寝ている猫を起こさないように、そっとベッドから出る。そしてキッチンへ。こんな夜中に食べることは良くないが、お腹が空いていては眠れない。わたしは戸棚をそっと開けてパンを取り出した。すると猫がわたしに向かって走ってきた。
寝ていたのでは?
しかし食欲魔神である猫が、わたしの食事を見逃すはずはなかった。わたしがテーブルの上に置いたパンを食べようとする。わたしは間一髪で猫の手からパンを守り、後ろを向いて食べ始めた。
猫は爪をたてて、わたしの背中から腕へとパンに近づいてくる。猫がパンに届く前にわたしはパンを完食した。と思ったら、猫がわたしの口の匂いを嗅いで離れない。その食欲はなんとかならないものか……。




