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346 ピザ ☆
久しぶりにピザをとった。なんとなく食べたかったのだ。テーブルの上に置いて、蓋を開ける。チーズのいい香りがする。とその時、猫がテーブルの上に上がってきた。すると早業でピザの箱に顔を突っ込んだ。
な、なんて素早いの!?
わたしは必死で防御した。しかし猫は諦めない。ピザを一枚くわえたのだ。わたしは無理矢理箱を閉じて、猫はなんとか顔を出した。ほっとしたのもつかの間、次に狙われたのはわたしが食べていたピザ。わたしの口から出ていた部分に噛みついた。猫は少しパン生地を食いちぎるとテーブルの下へ。わたしは脱力した。
そしてわたしはピザの箱を猫の手の届かないところに置いた。わたしがほっとして振り返ると、猫がテーブルを舐めている。よく見るとチーズの粉が落ちていた。
ああ、この猫の食欲はなくならないのか。




