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284 落ちた ☆

 わたしがリビングのソファで本を読んでいる時だった。猫はわたしの目の前のローテーブルの上で寝ていた。わたしが本を閉じてテーブルの上に置くと、猫は気づいたようだ。テーブルの上で寝転んだまま、伸びをした。しかし、場所が悪かった。猫が寝ていた場所は、テーブルの端。すると猫は、背中から床に落ちたのだ。

普通猫というものは、どんなところから落ちても足で着地すると思っていた。だが、テーブルが低かったせいか、猫はそのまま背中を床に打ち付けたようだ。

 わたしは大丈夫か心配したが、すぐに立ち上がり、毛繕いをしていた。自分の失敗を誤魔化しているのだろう。今までどんなに細いところへ登っても、落ちたことがなかったので驚いたが、猫はもっと驚いただろう。


挿絵(By みてみん)



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