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268 水道水 ☆
朝がきた。猫はわたしを起こして膝に乗る。そして、頬を掻いてあげる。いつものことだ。しかし、わたしはトイレに行きたくなってきた。それでもキッチンへ。猫にごはんをあげなければ。
そして、ごはんをあげた後考える。次は猫がトイレを使うかもしれない。わたしは自分がトイレに行きたいのをこらえつつ、猫のトイレ掃除をする。
はー、やれやれ終わった。これで自分はトイレに、と思ったが猫の水を替えていなかった。ごはんを食べたら水を飲みにくるかもしれない。またしても、わたしはトイレを我慢しつつ、猫の水を入れ替える。
わたしはほっとしてトイレで用を足した。そして、キッチンのシンク前で水を飲む。
すると、猫がキッチンのシンクの上に上がってきた。蛇口を見ているということは……。わたしは蛇口を捻り、水を少しだけ出してあげた。猫は、その水をペロペロと飲んでいる。
わたしがトイレを我慢して水を入れ替えたのに、気紛れな猫だ。でも仕方がないだろう。わたしがいるときしか蛇口から水を飲めないのだから。
コップで飲むことも多い




