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219 夜中の運動会
夜中、喉が渇いて目が覚めた。わたしは猫を起こさないようキッチンへ向かった。しかし、猫は起きてしまった。
わたしが水を飲んでいる後ろで、猫はベッドからソファまで一気に走り抜ける。そして、運動会は始まった。わたしの後ろをベッドからソファまで何度も行ったり来たり走り抜ける猫。こうなっては止められない。
わたしはトイレに行き、猫が静まるのを待った。少しして静かになったのでわたしがトイレから出ると、今度はキッチンのシンクにいる猫を見つけた。どうやら走って喉が渇いたようだ。わたしは水道の蛇口をひねり、少しだけ水を出す。猫はそれをペロペロと舐めるように飲む。しばらくして水を飲むのをやめた猫は、今度は電気ポットの上へ。
わたしは、猫が静かになったのでベッドへ向かった。下の階の部屋に迷惑をかけていなければ良いが。ペット不可の物件なだけに、それが心配だ。ちなみに、ウチは大家さんの許可を得て猫を飼っている。




