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169 ある休日
仕事が休みの日、わたしはテレビを見ながら、ホットマットの上で寛いでいた。
すると猫がキッチンのテーブルの向こう側から、わたしを見ている。寒いのかもしれない。体を縮めるようにして、わたしをじっとりと見ている。
寒いのならわたしと一緒にホットマットの上に座れば良いのに。
わたしは、猫を呼んでみた。しかし猫は、わたしを見つめているだけだ。
おそらく猫は、わたしのベッドへ行きたいのだろう。わたしは仕方なくベッドに横になり、掛け布団を掛けた。すると猫は直ぐにわたしの体の上に乗ってきた。やはりベッドで一緒に寝たかったのか……
なんのためにホットマットを出していると思っているのだろうか。猫のためなのに……
まあ、休みの日くらい猫との昼寝も良いかもしれない。しかし、ホットマットの電源をオフにしてくるんだった。ホットマットを使用していないのに、電気代だけは上がりそうだ。




