164 爪切り
猫も人間と同じように爪が伸びる。
だから、爪を切らなくてはいけない。
もちろん猫が自分で切れる訳はないので、わたしが切っている。
以前動物病院の待合室で話した人は、自分で切るのが怖いので、わざわざ病院で爪切りをしてもらっているそうだ。
わたしは、病院嫌いのウチの子(猫)を、病気以外では連れて行こうとは思わない。
だからわたしが猫の爪切りをするのだ。
しかし、ウチの子は体に触られることが嫌いだ。
そんな猫の爪切りは大変だ。
まず、猫を捕まえる。
そして、爪切りをする足をわたしの手で持ち、爪切りをしやすいように指先を押す。すると、爪が出てくる。
もちろん猫の本体は、わたしの腕でがっちりホールドしている。
それから爪切りをするのだが、猫も大人しくしてはいない。
わたしの手に噛みついてくるのだ。
これが、結構痛い。
本には、「一本切って猫が嫌がったら、止めて別の日にしましょう」なんて書いてあった。
それでは、いつまでも猫の爪切りは終わらない。
だからわたしは、猫に多少噛まれても爪切りをする。
そしてその後に、ごはんをあげている。
ウチの子の機嫌はすぐに良くなる。
ウチの子はそれで良いだろう。
しかしわたしの手は、猫に噛まれしばらく痛むことになる。




