16 眼科(前編)
ウチの子(猫)は目の病気らしい。右目から涙が流れ続けるのだ。
病院で聞いたところ、どうも小さい時に風邪を引いた影響らしい。
病院で先生に相談したら、「拭いてあげてください」とのこと。
しかし、治る見込みがあるなら早めに治してあげたい。わたしがそう言うと、先生は、眼科専門の病院があるという。そこで、先生が紹介してくれることになった。紹介が必要な病院らしい。
先生が予約を取ってくれ、わたしは、お礼を言って帰宅する。
そして、眼科専門病院の受診日。いつもの病院と違って電車に乗っていく。少し遠いのだ。しかし、それでも期待を胸に病院へ向かった。
病院に着き、受付で名前を伝える。すると、受付の人が、「初診ですね。こちらを読んでお待ちください」と説明書を渡してきた。
猫とわたしは、猫専用スペースで座って待つ。
待つ間、説明書を読むことにした。
「*****************************************************************************初診料二万円。診察代は別途*****」
えっ!初診料が、に、二万円!?
わたしは思わず、財布の中身を確認した。
ほっ、なんとか足りそうだ。
ここまで来て、何もしないで帰るなんて嫌だ。
しかし、二万円とはぼったくりではないだろうか。それとも、すごい設備があるとか?
とにかく診察を待とう。
ウチの子(猫)の診察の順番になり、診察室へ入る。そして、まず先生方の紹介があり、診察が始まった。
わたしは、人の眼科へ行ったことがあるが、この病院では、猫にも同じような診察をするようだ。
なるほど、と思い、猫の診察を見守っていると、病名がわかったとのこと。
病名は、ヘルペスウィルス。一生治ることはないそうだ。しかし、薬で症状を緩和できるかもしれない。
わたしは、すがる思いで薬を飲ませることにした。粉薬と錠剤があり、どちらが猫に向いているかわからないので、両方少しずつもらって試すことになった。




