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13 ベッドへ
猫を引き取って一ヶ月、猫が風邪を引いていたり、寄生虫が出たり、耳に虫がいたりと健康とは言えない状況だった。
そのため、その間の夜は、ケージで過ごさせていた。
ようやく病院通いも終わり、夜もケージには入れないことにした。
猫は、どこで寝るだろう。
今まで寝ていたケージだろうか。それとも猫用ベッドだろうか。
本当は、わたしのベッドへ来てほしい。一緒に寝ることが夢なのだ。
しかし、猫の気持ちを尊重しよう。どこで寝ようとも、ウチの可愛い子に変わりはない。
そして夜になった。電気を消す。
「おやすみ」
猫に声をかけ、わたしはベッドへと向かう。そして横になる。
すると、猫がわたしのベッドへやってきた!
一所懸命ベッドをよじ登ると、わたしにピッタリとくっついて寝始めた。
夢が叶った!あぁ、なんて可愛いのだろう。
猫を潰さないよう、少し緊張して眠る。
これから毎日幸せだ!
そう思ったのは一歳位までだった。
今ではベッドの奪いあいが続いている。




