112 ベッドメイキング
わたしがベッドメイキングをしていると、猫がやってきた。
羽毛掛け布団のカバーを変えている時、猫はベッドに上がってくる。
カバーの四隅には紐がついていて、掛け布団に結びつけていくのだ。
しかし、猫はその紐が気になるらしい。
わたしが紐を結んでいると、紐の目の前にやってきて、食い入るように見ている。そして、手を出す。終いには、紐に噛みつく。
当然、わたしの作業も中断する。仕方なくわたしは、ベッドから立ち上がり、別の部屋へ移動する。しばらく猫を放っておくためだ。
しかし、なぜか猫は、そんなわたしについてくる。
掛け布団カバーの紐は飽きたのかと、わたしは再びベッドメイキングを開始する。
しかし、そこでまた猫の邪魔が入る。
いったい猫は何がしたいのか?
猫を一人(一匹)にすると、わたしについてくる。わたしがベッドメイキングをすると、邪魔しにくる。
あぁ、そうか。遊びたいわけか。
でも、頼むからベッドメイキングの後にしてくれないだろうか。このままでは、いつまでも寝る準備が出来ない。
しかし、猫もわたしにまとわりついて離れない。
わたしは諦めて、猫の遊びに付き合う。
わたしは、いつ眠れるのだろうか。




