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11 柵

 猫がウチにやってきた時、生後三ヶ月ちょっとだった。わたしが片手で掴める程小さかった。


 小さいということは、隙間に入りやすいということだ。気をつけて見ていなければ。


 最初は、一部屋で過ごさせ、徐々に行動範囲を広げていこうと思っていた。

 その部屋にケージを置き、そこを中心に活動させる。

 隣の部屋との境には柵を置き、行けないようにする。


 実は当初、柵を置く予定はなかった。引き戸を閉めれば良いと思っていた。

 しかし、引き戸には隙間があり、猫の頭が挟まってしまったのだ。

 わたしは、猫の悲痛な声にびっくりし、この引き戸は閉められないと思った。それで柵を置いたのである。


 柵は、子猫には越えられない高さだったし、わたしが同じ部屋にいることで安心しているのか、猫が柵を越えようとはしなかった。


 しかし、わたしが隣の部屋でごはんを食べている時、後ろで、ドンッと大きな音がした。

 後ろを振り返ると、椅子に座っているわたしと同じ位の高さのあるごみ箱の上に、猫がいた。


 えっ、どうやってそこに?


 わたしは家具の配置を考える。

 どうやらキャットタワーに登り、横にあるテレビの上を歩き、そこからごみ箱の上に飛びうつったようだ。


 これでは柵をしていても意味がない。


 結局、柵は一週間程でリサイクルショップ行きとなった。


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