表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/715

109 ケージの下

 猫が最近お気に入りのおもちゃである、針金に毛が生えたモールをくわえてきた。

 何をするのかと思ったら、猫は、モールをケージの下の隙間に入れてしまった。


 そこがおもちゃの隠し場所かと思いきや、猫はモールをすぐに出した。


 よく見ていると、猫はモールをケージの下の隙間に出し入れして遊んでいるようだ。


 なんだ、隠し場所じゃないのか。

 わたしは、本の続きを読もうとした。


 すると、猫はモールを自分では手の届かない奥へ入れてしまったようだ。

 前足を一所懸命奥へ入れている。


 だが、前足は届かなかったようだ。

 猫は、わたしを振り返って見る。

 わたしにモールを出して欲しいようだ。


 仕方がない。わたしは、猫のおもちゃである棒をケージの下に入れてみた。

 そして、手前に引く。


 取れた。埃まみれのモールが。


 わたしは、丁寧に埃を取り、モールを猫に差し出した。

 しかし猫は、既に興味を失ってしまったようだ。

 匂いを嗅いだだけで行ってしまった。


 せっかくのわたしの苦労はなんだったのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ