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104 腹時計
ウチの子(猫)の腹時計は正確だ。
朝、わたしを起こし、ごはんをもらえると思っているからだ。
そして、猫がわたしを起こす。
わたしは周りを見るが、真っ暗だ。
わたしは時計を見た。午前二時過ぎ。
何故だ。おかしい。猫の腹時計が狂ったのだろうか。
猫は、ベッドの下で喉を鳴らしている。
わたしは、とりあえず寝ることにした。
そう、まだ朝ではない。
しかし、猫は起きている。わたしが寝ようとするのを悟ったのか、猫は、寝室から出て行ったようだ。
猫は、キッチンにいるらしい。がさがさとビニール袋を漁っている音がする。
猫よ、そこに君のごはんはない。きちんと隠してあるのだ。
だから、頼むから寝てくれ。うるさいよ。
君は昼間寝ることが出来るが、わたしには仕事がある。君のごはん代を稼ぐためにも、わたしを寝かせてくれ。




