幼馴染ちゃんと遭遇しちゃった
3.
―――…結論。
“とりあえずせっかくだからいちゃいちゃしとこ”
だって、もう神崎君好みすぎてもう心臓こわれる…っ!もう前世も含めてこんな好みの人の“彼女”なんて初めてだからもう、うかれちゃってうかれちゃって…“あんたもうほんとにうざい…っ神崎くんのところいきなさい!もう!”と祥子に言われる始末。ふふふ、ごめん祥子。だって私まだ前世のが長いからさ、基本的に美人のノリじゃなくちょっとかわいい子のノリなんだよ。二次とか漫画でにやにやきゃーって言っていた私がベース!だから、調子には乗っていたとしても、こんな状況……有頂天になるしかないやん♪うふふー♪
と、そんなこんなで本日もるんたった♪とお昼をいつも神崎君と食べている中庭へ向かう。お手製弁当持参!昨日は神崎君の嫌いなしいたけを“頑張って食べよ?”とニコリとおねーさんぶってあーんしたら口にくわえたまま逆に私の口の中へ押し込んできて、唇をペロリ“先輩にあげる”って……はぁ、イケメンて卑怯だわぁ。ほんとに。ときめいてやばい。
「……あっ」
…ん?思い出してニマニマしている所に、聞いたことがあるようなないようなそんな声が耳に入ってきた。視線をそちらに向けるとそこには例の幼馴染ちゃんが。私と目があったことでびくってなってる。おいおいかわいいな。
「あら。こんにちは♪」
「……あ、えっと、こんにちは」
「どうしたのこんなところで?」
「あ…あの…、スグ兄ぃ、じゃなくて、神崎先輩のお母さんに忘れ物届けてって、頼まれていて…でも、教室には行きにくいから、」
なるほど。直接手は出されなくなったそうだけど、陰口は叩く子いっぱいいるもんねー。待ち合わせ中で1人のとこ狙って中庭狙ってたとこにうっかり私と遭遇ってところか。すっごいおろおろしてるよもう。
「そっか。じゃあ、一緒にいこっか!」
「……えっ!」
「ん?」
「あの…えっと、いいんですか…?その、ジャマじゃ…」
「全然!大丈夫だよー」
にこり。安心させるように笑顔をむける。幼馴染ちゃんは複雑そうな表情。多分、こんなふうに接してくるタイプの彼女が今まで神崎くんにいなかったから、っというのと、単純に好きな人の彼女とっていうのが戸惑うのかな。でもこの子基本的に押しによわそーだし。
「いこ?」
「…はい」
さぁ―仲良く神崎くんのところ行きましょうか♪