ここからが本番だ(4)
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(あいつは、無茶ばかりするんだ。昔から・・・・。
ほんとは将軍と呼ばれ、この地位にいるはずなのは、ロキお前なのに。)
崖の茂みに、軍は到着していた。
これもすべて、ロキの誘導でだ。
(何千の兵士が居るのに、よくこんな人数が隠れる場所見つけたな・・・。)
感心してしまう。
そんなことしてる場合ではないが。
「将軍、弓兵を連れてきました。」
素っ気なく、報告するのは、副官のエレムだ。
長身の男で冷たい、性格はひねくれてるが、戦地では軍で一二を争う剣士だ。
一二を争うのはもちろん、エレムとリランだ。
こんなにも頼もしい剣士がたくさんいるとありがたい。
もちろん、俺<将軍>も強いがな。
(ロキは例外だ。あいつは人間として考えない。)
「あの崖に向かってくれ。全身白いからわかるだろう。」
そういい残し、立ち去ってしまったのだ。
そこで、今の現状だ。
崖に向かい、茂みの中には白い騎士服を着た男がいた。
戦いには、合わない服装。
顔は尋常なく、きれいだ。
世にいう、イケメンだ。
俺の軍を見尽けた瞬間挨拶をしてきた。
「このたび、ロキ隊長の副官を務めさせていただく、カルメンです。
将軍の意思も聞かず入隊してしまい、すみません。」
地面に膝を折りつける。
(どうせ、ロキがどこかから引き抜いてきたんだろ。)
すぐ、予想がついた。
「気にするな、カルメン。顔を上げろ。
そして、説明をしてもらえないか?」
優雅な仕草をするカルメンにどうしても目が行ってしまう。
(なんなんだ?)
「はい。隊長が国旗を掲げたタイミングで降りてきてくれと、仰っていました。」
すらすらと説明をしてきた。
(まぁ、大体分かった。主軍を攻め、大将を獲れということか。)
腕を回す。
(さて、出番だ。)
その光景を見た配下たちは準備をする音が聞こえる。
(また、ロキに一手取られたな。)
さぁ、血に染まる舞台の始まりだ。
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