ここからが本番だ(1)
目の前には敵が広がる。
(今日は、やけに人数が多いな)
敵勢の人数を大体の形で把握する。
「隊長、どうですか?」
副官のリランが、目線を送ってるくる。
「こちら側の不利だな。いつもの事だ。この戦に勝つことだけを考えろ。」
手短にパパっと返答する。
いつもの会話のやり取りの1つだ。
剣を研ぎ息を吹きかける。
(また、俺の命を託した。)
願うように、祈るように、1つ1つの動作に力を込める。
黙って、リランは見守る。
「馬を用意してくれ」
水を飲み込む。
ごくっ
声を張り上げるのだ。
これくらいの事を行わないと、体力も持たないだろう。
リランは足早に馬小屋に走る。
駆けていく音が徐々に遠くなる。
全身の神経が緩まった。
深呼吸を繰り返す。
(今日もいつも道理に目の前の敵を殲滅する)
目には激しい炎が見える。
眼下に広がる景色を見渡す。
勝たなくてはいけない。
絶対なのだ。
違う結果など許されない。
(駒のように動き戦う敵勢なんかに負けるものか・・)
手を冥いっぱい広げ、握り潰す。
その人々を潰すかの様に・・・・。
「隊長、用意できました」
声のした方向に体を向ける。
信頼のできる副官。隊員。
この者たちの、命を背負い戦う。
勝利のために。
いざ、出陣!
短くてすみません!!
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