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アラフィフおじさんの推し活奮闘記  作者: DAI


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15/15

第15話

私の名前は田中健二。今年で45才。いわゆるアラフィフだ。




推し活が家族公認になったことで、私は気兼ねなく、アヤ師匠達と会えるようになった。


妻が「お友達を家に招待したら?」なんて言い出すものだから、なんと、我が家で食事会が開かれることになってしまった。

「私が、某ルートで手に入れたスタドリのライブ映像があるから、ケンジくんの家で上映会しよう!」

なんてアヤ師匠からメールが来て、もうノリノリだ。

妻も、久しぶりの来客で気合が入っている。ユイは私の友人がどんな人たちなのか、興味津々だ。


そして、食事会当日。


ピンポーン。


「おじゃましまーす!」

「どうぞ。」


「これお土産です。」

アヤ師匠が取り出したのは、ワインだ。

「どうも。私のお土産はこれー。」

ミドリさんは、ケーキを買ってきてくれた。

「僕は、これ持ってきたよ。」

マサさんは、フライドチキンだ。


「初めまして。どうぞ座ってください。」

妻が忙しく準備しながら促す。

「初めまして。ケンジの娘のユイです。」

ユイが挨拶すると、

「ユイちゃん!初めまして!会いたかったよ。」

ミドリさんがグイグイくる。

「みんな、わざわざありがとう、さあ、どうぞ座って。」

「ケンジくん、お父さんみたいだな。」

マサさんが笑う。


自慢じゃないが、私の妻の手料理は、プロ並みだ。

豪華な食事がテーブルに並ぶ。

「うわー。すごい。」

流石のアヤ師匠もビックリだ。

「さあ、どうぞ、召し上がってください。」

妻が促す。

「その前に、乾杯しましょう。」

私がそういうと、アヤ師匠が持ってきたワインを全員のグラスに注ぐ。

もちろんユイはジュースだ。


今日の仕切りはアヤ師匠ではなく、私だ。

「では、私たちの出会いと、スタドリの活躍を祝して。」

「マジプリもね。」

ユイがちゃちゃを入れる。

「乾杯!」

「かんぱーい!!」

楽しい宴が始まった。


「じゃあ、スタドリのDVDかけるよー。上映会スタート!」

テレビには、釜田のライブハウスで歌うスタドリの映像が映し出される。

みんな画面に夢中になっている。

「麻結さんも飲んで。」

アヤ師匠が妻と話をしている。

「ユイちゃんは、ケンジくんに似なくて良かったねー。」

ミドリさんは、ユイが気に入ったようだ。

「おい!コラっ。くすぐったい!!」

マサさんは、タロウに気に入られたようだ。

私は、そんなみんなを見ながら、スタドリに出会えた喜びを噛み締めていた。




「今日はごちそうさまでした!おじゃましました!」

楽しい宴が終わり、3人とも帰っていった。私も結構呑んでしまった。妻も久しぶりに楽しくお酒が飲めたようだ。

「楽しい人たちだったね。」

ユイも楽しかったようだ。

「ミドリさんとメアド交換しちゃった。」

それはそれで、良いような悪いような・・。

「今度、クラブテッタでライブあるんでしょ?私も行こうかな?」

妻は、何を言っているのだ?

「いや、もう、チケット無いと思うけど。」

「こういうこともあろうかと思って、アヤさんにチケット取ってもらったの。」

い、いつの間に!!

「たまには、一緒に行きましょう?あ・な・た。」

「は、はい。」

「ははは。2人仲良く行ってらっしゃーい!」

もう、笑うしかない・・・。




あっという間にライブ当日。


私と妻は、少し早めに樺崎の町に行って、商店街をぶらぶらしたり時間を潰していた。2人で外出するなんて、いつ以来だろうか?

「久しぶりのデートね。」

妻が笑う。

「そうだね。」

クラブテッタが見えてきた。全国ライブハウスツアーの最終日。スタドリの晴れ舞台だ。

「ケンジくん!麻結さん!」

アヤ師匠たちだ。」

「師匠、ミドリさん、マサくん、久しぶり。楽しみだね。」

妻が笑いながら言う。

「私もアヤさんのこと、師匠って呼ぼうかしら?」

「いいよ!」

アヤ師匠も笑う。


「さあ、そろそろ入場だね。早い番号だから、前の方で観れそう。」

そう言えば、初めてライブに行ったときは、ライブハウスの作法をアヤ師匠に教えてもらったな。懐かしいな。


クラブテッタは、釜田のライブハウスが何個も入るくらい大きい。その大きさに圧倒されてしまう。私たちは、前方の手すりのある所に陣取った。


ライブが始まる。


スタドリは、やはり眩しかった。持ち歌とカバーを含めて十数曲。90分ほどでライブは終わった。


そしてラスト、アンコールの求めに応じて再登場したスタドリ。

ユウくんが、話し出す。


「ありがとう!僕たちスタドリの全国ライブハウスツアーは今日が最終日です。みなさん、本当にありがとうございました!」

「僕たちは、ここで立ち止まりません。もっと歌いたい曲があるし、アルバムも出したい。ライブハウスではなくて、ホールツアーもやりたい。」

会場中から声援が沸き起こる・

「目標は、日本武道館!そして、スタジアムライブです!」

一段と歓声が大きくなった。武道館。スタジアム。とてつもない夢だ。

「僕らの夢に、みんなも一緒についてきてください!いつか、必ず実現させます!」

「そのための第一歩の曲。聴いてください『DREAM STAR』。」


最後はデビュー曲でライブが終わった。






スタドリの夢は、まだまだ続く。


私の推し活も、まだまだ続く。


スタドリが、推しが。輝く限り、私の推し活も終わらないのだ。






<ひとまず、おわり?>

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