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悲嘆


目の前で親友を失ってからはや1週間。

生活の都合上、今は東京に来ている。

橋の上で風を浴びながら、(ジェス)の事を考えていた。

(ジェス)の言葉が頭に浮かぶ、


『お前が神楽だな。そこの死体からよく話は聞いていた。』


幹太…お前、何をやらかしたんだ?俺の何を(ジェス)にバラした?

そう思うと怒りがさらに込み上げてきて、橋の手すりを握り拳で叩く、するとその手すりがバキバキと音を立て綺麗に破壊された。


「 !? 」


その場に居てはいけないと悟り、その場から逃げだす。周りの歩行者が蔑んだ目でこちらを見てくる。

とりあえず走った、人間共から見えなくなる所へ


そう考える彼の思考は人間から遠く離れていった。


森の中でうずくまって隠れている神楽の前に何者かが現れた。誰も来ないだろと安堵の表情を浮かべていた神楽にとっては不意打ちすぎる攻撃だった。

神楽は顔を上げて絶望する。


「おう、神楽。覚えてたか、ジェスだよ。」


神楽は何も出来ずに固まっていた。

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拓人side


「か、幹太がし、死んだ!? 何言ってんだ!テメェ!」


病院の院長の胸ぐらを掴み怒鳴る拓人。最初は強かったものの段々とその力は弱まっていき、遂にはその場にへたれこんだ。


「何の為にお前ら医者が居んだよ、人を助けるためにその職業についたんじゃねぇのかよ…人間一人くらい助けられなくて何が医者だよ…何で幹太が…」


涙で溢れたその眼はまた、憤怒の色で染められた。


「その幹太を殺した奴は何処にいる!」

「それは警察も捜索中でまだ見つかってないんです」

「ちっ、警察も使えねぇ。!! 神楽なら!!」


急に走り出した拓人に院長は驚いていたが、拓人は気にせず走り出し、神楽に電話をかけた。

携帯を握りしめる、すると電話が繋がった。

拓人は話しかける。


「もしもし、神楽か! 頼みがある!」


先程の拓人とは逆に急激な脱力感からその場に崩れ落ち、放心状態になってしまう。


電話口からは聞き覚えのある神楽の叫び声と、全く聞き覚えのない2人の男の声が鮮明に聞こえていた。


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