支配者の断頭~この世界を裏からまとめていた僕を殺したくせに生き返れとか何様ですか!!~[修正版]
僕の名前はロール。突如現れた魔王に対抗すべく組まれた勇者パーティの一員だ。頼れる勇者や賢者と共に、魔王討伐の冒険をする!.....はずだった。
「今日はここで野宿だな。おいロール!早く準備しろ!戦えない雑魚なんだから雑用ぐらいやれよゴミ!」
ロールは今、仲間にいじめられていた。
僕がなぜいじめられているのかって?それは勇者パーティの中で一番役に立たないからだ。そしてなぜこのパーティにいるかは簡単だ。僕以外に適任者がいないからだ。適任者が僕しかいない理由?そんなのこいつらが魔王退治をしなかったら誰がこいつらの処罰をするのか。誰にも出来ないから僕が選ばれた。やりたいなんて一言だって言ってないけど。本当に"彼ら"はいつだって理不尽なことばかりする。そんなことは良いとして、とにかく僕は勇者達には何にもできない平民だと思われているということだ。
「おいゴミ!いつまでそこに居やがる、さっさと飯と野宿の準備をしろ!それも綺麗にだ。分かってるよな?」
あんな事を言うやつが勇者ゲード。凛々しい顔立ちに輝く金色の髪。腰には王から貰った美しい剣を携えている。言葉遣いはアレだが神の加護を受けたれっきとした勇者だ。(神様はこんな奴を選ぶなんて本当にどうかしてるよ..)最初は優しかったけど、旅に出てからは豹変し、こんな風になってしまった。まぁ、人間なんて所詮こんなもんだろう。
この世界の魔王は勇者じゃないと殺すことが出来ない。だからこんな性格のやつでもこの世界には必要なのだ。神が心底嫌いになりそうだ...
「小汚いの!ゲードなんかよりも私の事を優先しなさいよ。こんな場所じゃ休めないわ!」
くそっ!休みたいのはこっちだよ!ロールは言いかけた言葉を飲み込む。この耳障りな声の主はある貴族の令嬢で名前はシャーネ・センクット。このところずっと勇者の婚約者になるべく彼のご機嫌取りに必死になっている。
「貧民。そんなお嬢様よりも私の方が優先でしょ。そんな事も分からないの?」
この女も貴族の令嬢だ。ヴァイシャ・クイーン。この女は偉そうにしているだけで特に取り柄もない。こんな奴が勇者パーティだって?どうかしている。本当、なんで俺がこんな事をしないといけないのか...
全ての仕事をやっと終わらせ、休憩しようとした時、またもや妨害が入る。
「お前に休む時間はないだろう、かかし君。いまから私の剣術の練習相手になってもらうぞ」
この女は騎士であり。あのお嬢様達の護衛だ。確か名は、レイナーブ・ファンク。ファンク家と言えば傭兵家業で有名だが、この女もそんな所だろう。毎度毎度練習相手と言いながら、一方的にボコボコにしてくるひどい奴だ。
男二人と女三人の五人パーティ。こいつらの行動は本当に目に余る。取り敢えず連絡用の魔具で一日の連絡をし、気持ちよさそうに寝ている"勇者御一行様"を横目に眠りについた。全く気楽な奴らだ。今夜も体の痛みでしばらく寝付けないだろう...
朝になった。突然響いた不快な声に僕の睡眠が中断された。いつか僕にも爽やかな朝は訪れるのだろうか。
「起きろ、ゴミやろう!今日は行く場所がある。さっさと荷物をまとめろ」
「分かりました、ゲード様。僕はまた荷物持ちですか?」「はっ、他にお前ができることなんてあるかよ?」
いつも飯の準備をしてやってるのを忘れたのかと言い返したかったが、言える訳がない。
僕たちのパーティーは何事もなく町に着いた。僕はてっきり魔王を倒しに行くとばかり思っていたから驚いている。
「今日は何かあるのですか?いつもみたいに魔王を倒す旅に行かないのですか?」
ゲードは面倒臭そうに溜息をつきながら、
「お前は聞いてなかったのか。王から国に来いと連絡があっただろう」
と言った。
「僕はそのような事を聞かされていませんが...」
ロールは口答えしたことをすぐに後悔した。ゲードは思い切り力を込めてロールの腹を殴ったのだ。鋭い痛みに耐えながらロールはか細い声で謝罪する。
「本当にどんくさい野郎だな!」
とだけ言うとゲードは笑い、早く付いてこいと言った。まだ鈍い痛みが残る腹を押さえながら、ロールはその後をついて行った。
野営地を後にし、峠を2つほど越えた先に領主の屋敷があるそうだ。案外これは長旅になるかもしれないぞ...ロールは落胆した。ここ最近はゲード達からのいじめが酷いので、早く一息つきたいと思っていたのだ。幸い、道中に魔物と出くわす事はなかったが、峠道はロール達を苦しめた。もちろん女達の疲れただの休ませろだのとかいう愚痴にも苦しめられたけど。やっとの思いで領主の館に着いた時、ゲードは館の門番と何か話し始めた。数分経つと話が終わったのかこっちに来て、僕を鉄の縄で縛りつけた。急に縛られた事に驚き、理由を聞こうと歩き出したが、ゲードに転ばされ引きずられたままどこかに連れていかれた。
ある部屋の前でゲードたちが止まると、部屋の中から領主らしき人物が現れた。
「ここなら誰にも見られる事無く移動が可能です。こちらでこれをお使い下さい」
渡されたものはスクロールだった。見たところそれは転移用だったが、どこへ転移するのかは分からない。ゲードがスクロールに魔力を込めると周囲の部屋の景色が変わり始める。転移中の混沌とした景色の中、どこへ向かうのかロールは疑問に思った。だが次の瞬間、見覚えのある場所に着いた。
ここは勇者が召喚された国、ワーベント国の王の間だった。周りには騎士しかいなかった。本来ならもっと沢山の人達がいるはずなのに今は誰もいない。何か普段とは違う奇妙な雰囲気を感じる。
玉座にはでっぷりと肥えた体の男が座っている。"残虐王"ワーベント王だ。圧倒的な権力と地位を誇る絶対的な王。しかし彼はその2つ名の通り非道な人間だ。何だか嫌な予感がする。
ワーベント王が勇者に話しかける。
「よく戻ってくれた勇者よ。その少年が我が国の貴族の令嬢たちに手を出したと聞いたが、それは本当か!」
王は激昂しながら言った。
「はい、本当です。シャーネ、ヴァイシャ、レイナーブたちがつい先日、泣きながら私に申してきたのです。彼女たちは相当追い詰められていたのでしょう」
「よく言ってくれた。勇者よ。その者が悪事を働いていると言う噂は聞いておったが、これで証明されたな!良くやってくれた勇者よ!褒美として我が国の令嬢たちとの婚約を認めてやろう。それでいいかな?」
「ありがとうございます王様。シャーネたちも喜んでいます」
振り返り見てみるとシャーネたちがとても嬉しそうにしていた。まさか全て仕組まれていたのか?
「小汚い罪人よ!お前のような者が女に手を出すことだけでも罪に値するにも関わらず、貴族の令嬢たちに手を出すとは!お前は極刑に値する。こいつが無様に死ぬのを見ないと私の気が済まん!騎士たちよ、ここに“アレ”を持ってこい!こいつは醜く殺さないとならんからな」
騎士達が持ってこようとしているものをロールは即座に理解した。断頭台だ。この国では王に反抗した重罪人は首を落とされ、さらし首にされる。そしてそれを見た国民は恐怖に怯えるのだ。人々に"残虐王"と呼ばれる理由がよく分かる行為だ。
騎士達の筋肉質なごつごつした腕がロールの体を持ち上げ、今まで何人もの血を吸ってきたであろう死の台に乗せる。
「何か最後に言うことは?」
王が嘲るように言う。ロールが弁解しようとしたものの、ものすごい力で押さえ付けられてしまい声が出せない。周りを見渡すとゲード達が王達と一緒に笑っていた。
「お前が邪魔だったんだよ。だからさっさと死ね!」
「本当にゴミがいなくなって清々するわ!でも馬鹿な奴隷がいなくなるのは残念ねぇ」
「全くその通りだな!」
「ハハハハハハ!」
本当に救いようがない奴らだ。どうしてこんな風に変わってしまったのだろう?今となっては分からない。
しかし、タダで死ぬ訳にはいかない。これだけは言っておかないと。ロールは大きく息を吸い、今にも押し潰されそうな肺から空気を振り絞り、何とか声を出した。
「王様!こんなことを続けていてはこの国は終わりを迎える!僕を殺したらそうなるぞ!それに勇者程度では他国を牽制出来るとは……」
「黙れ!!」
ロールの話は王の怒号にかき消された。贅肉でたるんだ顔を真っ赤にしながら王は続ける。
「貴様が一体何についてその汚い口で話しているのかは知らないが、私はそんな戯言を聞きたい訳じゃないのだよ!お前みたいなクズが喚く姿や命乞いをするのが見たいのだ!醜い姿を見せぬのなら余興にもならん!早く死ぬがいい!騎士よ、やれ!」
騎士がロープを離した。首筋に死が近づいてくる。そして次の瞬間、僕の首は血を散らしながら胴体から離れていた。意識が無くなる一瞬、周りの景色が目に入った。僕を見る顔はみんな醜い笑顔だった。まるで僕が魔王だったかみたいに。
全てが暗闇に飲み込まれた瞬間、"本物のロール"は目を覚ました。
見慣れた家具、見慣れた部屋。柔らかい羽毛のベッドの上でロールは目覚めた。首は繋がっている。生きている。
「ふぅ。ちゃんと死んだ様に見せられたかな」
さっき死んだロールは本物ではない。魔法で作り出した遠隔操作型のデコイだったのだ。もちろん実体はもつが、生きてはいない。ただの魔力の具現化である。
あれは疲れるんだよなぁ。と体を伸ばしながらロールは思う。意識を飛ばし続けないといけないし、何より本体はデコイ操作中に動く事が出来ない。
自分が寝ているベッドの傍には我が家のメイド、メアが高級そうなヴィンテージ椅子に座っていた。艶やかな黒色の髪と透き通るような目を持った美しい女性だ。あとはユーモアのセンスがあれば完璧なんだが。
「ロール様。どうでしたか?あの勇者は?」
「君の言ったとおりだったよ、メア」
メアはトーンの変わらない口調で言った。
「もっと早く私の言うことを聞いて先手を打つべきでしたね」
いつもこの冷たいメイドは一言余計なんだよなぁ。普通にしてればモテそうなのに。
「あーあー、分かったって。勇者パーティーの解体と王の政権交代、俺がやることはこれだけ」
「はい。一度様子を見に行ってみては?ロール様」
「そうだね。軽く見に行ってみるよ」
「分かりました。そちらに装備、飲み物、食べ物、《鍵》も用意できています」
机の上には軽食と少し錆びている鍵が置いてある。そう言うと、メイドは部屋から出て行った。
「メアー!ちょっと休んでからじゃダメかなー!」
聞こえなかったのか聞こえないふりなのかは分からなかったが、返事は来なかった。
仕方ない。俺は綺麗に畳まれていた服に身を包み、年季が入った扉の前に向かった。
この扉も魔具で、自分が見たいと思った場所の景色を扉の奥に映し出し、さらにその場所に転移する事が出来る。
扉の先にあったのは、先ほどまでロールがいたワーベント王国の王の間だった。
先ほどまでの雰囲気とは打って変わって和気あいあいとしている。
「良くやってくれた勇者よ。これで我らの邪魔をする者はいなくなった。勇者よ、今から魔王城に向かう振りをしてくれないか。少し経ったらまたここに戻って来るがいい」
「分かりました。しかしなぜそのような事をするのですか?」
「勇者様、それはですね、まだ式の準備が出来ていないからですよ」
シャーネは顔を赤くし、恥ずかしそうに答える。この様子から見るにシャーネとゲードは婚約するらしい。
「かわいそうになあ。結婚なんて流暢なこと言っていられなくなるってのに… 」
「ロール様」
メアが戻ってきていた。
「準備ができました」
「さすがメアだ!仕事が早い。もう取り掛かってしまおうか…結婚式まで待ってやったほうがいいかな?」
メアに向かって言った。もちろんそんな気は全くないが。
「さっさと済ませましょう。」
メアは俺の冗談を無視して、部屋を出て行った。つれないやつだなー。
そしてロールは幸せそうな顔をしている人々をもう一度視界に収めると、不気味な微笑を浮かべ、扉を閉めた。
処刑が行われてから数日が経った。いきなり王国の経済が破綻した。謎の組織に貿易ルートの妨害をされているというのだ。犯人は複数人でそれぞれ妨害工作をしており、彼らはみな〈召使やメイド〉なのだと言う。ばかげている。ワーベント王は怒り心頭だった。
「どう言う事だ!何故他国との貿易が出来ていないんだ!」
王が怒りを抑えきれず側近の男に怒鳴っている。
「それは…」
「早く言いたまえ」
「最近ロールを見ませんが...居場所を知りませんか?」
「なぜそのような事を聞く。あやつは関係ないだろう!」
「いえ。ただ気になったので...他にも盗賊達の襲撃などがあり、悪化していくのが現状です」
「早くどうにかしろ!」
「国中の騎士部隊を総動員していますが犯人の手がかりも目撃証言しかなく、断続的な攻撃が続いているそうです。手が付けられません。ワーベント王。本当にロールを知りませんか?」
「そんなに知りたいなら教えてやろう。おい、持ってこい!」
王は溜息をつき、護衛の騎士にある物を持ってこさせた。そこに運ばれたのはロールの生首だった。首はとても綺麗に保存されていたが、その顔は死の直前の苦悶の表情が刻まれていた。
側近の男はショックを受けたように王に質問した。
「それは何ですか」
「見ての通り処刑したロールの生首だが?こんな奴が一人くらい死んでも何一つ問題ないはずだが?」
「なぜこんなことを!」
「こいつは令嬢に手を出したんだぞ。」
「本当ですか!?ロール様がまさかそんな事...」
「まあ。勇者と一緒に嘘をでっち上げたんだがな。」
王は高笑いをしながら答える。
男は舌打ちをする。
「なんてことを!昔のあなたはそんな人ではなかったはずだ!こんなこと…」
「そんな事は知らん、はやく経済経路を確保しろ!」
王は騎士にその男を早く追い出せと命じた。側近の男が追い出されたその瞬間、ゲードが戻ってきた。
「王よ!どうなっているのですか!私がどこに行っても追い返されてしまいます!どう言う事ですか!」
「お主は何を言っておるのだ?そんなわけないだろう。勇者が歓迎されない所がこの世界にあるわけがなかろう。」
「私は実際に追い返され...ワーベント王、外がものすごく騒がしいのですが何かありましたか?」
「ん?本当だ。先ほどまでは何も聞こえていなかったのに。おい、ゲード。音が近づいているように聞こえるのは私だけか?」
数十秒後、扉が勢いよく開かれ国民たちが王の間に流れ込んできた。
「ロール様を返せ!!!」
国民たちの第一声がそれだった
「ここは王の間だぞ!許可なく入るな!」
「もうお前は王じゃないんだからそんなこと言える立場じゃないぞ!!」
「何?王じゃないだと?誰がそんな事を決めたのだ!お前らにそんな権限はないぞ!」
「王の癖に何も知らないんだな!各国の王たちがこの国を無くすと言っていたぞ!これも全てロール様を殺したお前のせいだ!」
「何を言っている。あんな奴など殺しておらんわ。」
「嘘を吐くな!この男が言っていたぞ!お前がロール様の首を保存しているって事を!」
「な!お前がなぜそこにいる!ついさっき追い出しただろ!騎士は何をしている!この反逆者達を早く殺せ!」
王が命令しても騎士は誰一人として動こうとしなかった。そして一人の騎士が王だった者の前に行き、王の首元を掴み上げ国民達の方へ投げ飛ばした。勇者達は唖然としていた。そして国民達は王だった者へリンチを始めた。王だった者は抵抗も出来ないほどに殴られていた。誰一人として止めようともしなかった。国民達は怒りに燃えていた。王だった者が命乞いをするが暴力が収まる気配がない。誰かが腹に思いっ切り蹴りをいれる。口から溢れ出る血液が服のガラを変えてゆく。どこかの骨が折れる鈍い音がする。しかしリンチは止まる事無く数分間続いた。王だった者は既に虫の息になっている。国民達は一斉にゲード達の方向へ目を向けた。次の目標は勇者達のようだ。
「俺に挑んでくるとは愚か者だな。俺が死んだら誰が魔王を倒すんだ?」
ゲードは不敵な笑みを浮かべながら言った。
国民達はその言葉を聞き、手が出せなくなってしまった。その隙にゲードがスクロールを発動させた...と思われたがなぜか不発に終わった。
「ご主人様から痛めつけていいという許可は貰ったが、殺したらどうなるかは分かっていますよね?」
どこからかメアの声がした。俺そんな指示出した記憶ないぞ?俺は取り敢えず国をコントロールしようとしていたはずなのにどうしてこうなった?
ゲード達が声の主を探している。その隙に騎士が勇者達を無効化し王の様にリンチをされた。ゲード達はその後磔にされた。物を投げられ酷い状態になり、体を見てみると何か所も内出血になっている。こんな目にあってもまだまだ元気があるのか、あいつらは転がっている俺の首に対し、お前のせいでこうなったんだ!死んでからも災いを持ってくるクソ野郎が!こう言う目にあうのはお前だけで十分だ!と罵倒を続けている。
しかし数分後には、助けてくださいロール様と祈り始めたのだ。その光景はとても愉快だったが、放置をし過ぎて死んでしまいそうだったので、みんなの前に姿を現す事にした。
「お前たちもうやめろ。死んでしまうだろ」
その言葉に恐怖の圧を感じたのか騎士や国民達は跪いた。メアが静かに俺に近づいた.
「ご主人様、用意は整いました」
メアはなぜこれで完璧だと思ったんだ?明らかにやりすぎな気が...まあ細かいことは気にせずに行こう。
俺は自分の顔が分からないようにフードを深くかぶり直した。そして落ち着いた声で話すように心がける。
「皆さん方、この状況は分かりますか?」
「俺は勇者ゲードだぞ!こんな事をしたらどうなるのか分かっているのか!」
「こんな事ってどんな事ですか?私は盟約に従い来ただけですよ」
「盟約?誰のだ!」
「そんな事もまだ分かってないんですか?あなた方はロールと言う人をご存じないのですか?散々ゴミの様な扱いを受け、先日処刑されてしまった人ですよ。そのロール様がこの盟約の締結者です。もしワーベント王が独断で処刑などしなければ、こんな事にはならなかったのですが... 非常に残念です。磔にされている皆さんには今から罰を受けてもらいます」
ゲード達はあの役立たずのロールが盟約主である事に、とても驚いた様子だ。
「やめろ!処刑をしたのはあの王だ!だから俺は悪くねえ!俺は止めようとしたんだ。だけどあの女達や王がロールを嵌めようって言ってきたんだ。だから俺だけは助けてくれ、それに俺は勇者だから罰を受けなくても良いは..」
「お前は何を言っているんだ?お前も賛成していた事は知っているぞ」
お前らが余計な事をしたんだろ!このアバズレ女どもめ!私のせいじゃない!と怒涛の叫びが王の間に絶えず響き渡る。
あっ!いい事思いついた!俺の生首に喋らせよう!一瞬でも生き返ったと思わせる事が出来るからさ。本気で反省しているならきっと謝ってもらえるはず。心から謝ってもらえたなら開放するつもりだ。あいつらの本性が見られるに違いない!趣味が悪いのはまあ...うん。
「お前らにチャンスをやろう。今から私が盟約の主の霊を呼び寄せる。霊が首に留まっていられる短い間だけ話す機会を与えよう。もしロール様に許してもらえたのならば無罪にしようではないか」
そして生首を持ち何かそれっぽいこと言っておこ。
「盟約の導に従い、一度だけの代弁を許そう」
あとはあいつらの反応を見るだけだ。
「みんな久しぶりだね!あれ?どうしたの?そんなに汚れて?大変…」
ロールの生首がそう話した瞬間だった。
「おい!ロール!俺の正当性を訴えてくれ!」
「私のも言って!私は悪くないって!」
「よく優しくしてやったんだから早く開放しなさいよ!」
「いつも特訓を手伝ってあげただろう。だから早く助けろ!」
「この国住んだ恩が君にはないのか!」
「何の事?」とぼけた表情で生首は言う。
「ああ。助けてほしいって?なるほど?え~とまずは僕を生き返してから言ってください。話はそれからです。そろそろ時間だから。みんなじゃあね~!」
そう言った後生首は消えた。ゲード達がぽかんとした顔をしている。
少し時間が空いた後勇者たちが怒りながら叫ぶ。
「おい!早く生き返ってこいや!そんなに話せる時間があるなら早く開放しにこいや!ゴミ!」
「どうゆうことなの何もせずに行くとかふざけるな!早く戻ってこい!」
「死んでも本当に使えない!何にもしないで消えるな!!」
「私が特訓してあげた恩をあだで返すのか!」
「王の命令を聞かずに消える国民とは何事だ!」
三者三様だな。お前たちが自分勝手な都合で殺した相手に生き返れとか戻って来いって何様だよ。少しでも更生の余地があると思った自分がバカみたいだ。
ロールはフードを取り姿を表す。
ゲード達は戸惑いを隠せない様子でいる。
こいつらをどうしてやろうかとロールは考える。
勇者以外は決まってるんだけどな~…あっこれにしよ。
「よし!お前らに更生の余地がないことが分かったから盟約主として君たちの処遇を話す。お前ら女どもはスラムの国において行ってやる。王は奴隷の国で奴隷になってある闘技場で見世物になってもらう、死なないよう魔法はかけてやる。そして勇者は魔族の最前線に行ってもらう、そして死ななように魔法をかけて少し少しとじわじわと回復して苦しみを与えてやる」
あいつらはなんか言っていたがそんなの構わず。魔法をかけそれぞれの場所へ飛ばした。
「国民よ悪は消え去った。後はお前ら次第だ」
俺は転送魔法で自分の家に帰った。そこにはメアがいる。
「ご苦労様です。ご主人様すっきりしたようですね。あの国だったところはどうしますか?」
「あれは人がいなくなったら更地にしとけ。後は造りたいものがあるから誰も近づけるな」
「分かりました」
これで終わった訳じゃない。やるべきことはまだある。しばらく休めそうにないなぁ。
これは修正版の作品です。
どうだったでしょうか?
面白かったら嬉しいです!
この作品が良ければ高評価してくれたら嬉しいです!
僕のモチベーションにも繋がるので(笑)
今のところは1か月に一個ペースで作品を書いています。
ぜひ応援してくれると嬉しいです!!
修正前の作品
https://ncode.syosetu.com/n7214gz/