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File07 bloody room and black room

 桐生は、輪の中心で、水鶏の差し出した一枚の書類を読み上げる。

「最近世間を騒がしている、2ちゃんねるがデューで荒らされているという騒動ですが、皆さんもご存知の通り先ほど防衛大臣が暗殺されました。彼は暗殺される直前に、デューと書かれた手紙を受け取っていたということです。実は、この事件が発生する数分ほど前、警視庁に一通の手紙が届きました」

 水鶏が一通の封筒を渡すと、桐生はそれを受け取り、中から手紙を取り出し、読み上げる。

「我らは『八月の血祭り』、日本の転覆を最終目的とする組織だ。我々は、ついに行動を開始する、と、これだけ書かれたものです」

 桐生はその手紙と封筒を水鶏に戻すと、脇に挟んでいた書類を手に持って、続きを読み上げる。

「この事態に関して危惧感を持って、捜索本部とは別にこのような組織を作るに至りました。いいですか、これは国家転覆に関わる重要な任務です。みなさん、気を抜かずに頑張ってください」

「はい」

 周りの人々は、一斉に返事をした。


「早速ですが、この事件の重要参考人を呼んでおります」

 その、大臣二人暗殺の捜索本部の部屋のホワイトボートの前で、課長は白い長方形のテーブルに座っている多くの人々の前で言う。課長が、横に立っている少年の紹介を言おうとした矢先。

「この少年は・・・」

 ピピピピピピピピピピピピピピ

「何だ、これは、警報か?」

 課長がそうやって動揺したような声を上げると同時に、捜索本部の入口のドアが開けられ、黒ずくめに武装した10人程度の人が乗り込んできた。ライフル銃で、まず課長が銃殺された。

「あ・・・あああああああああああ」

 捜索本部室内は、たちまち修羅の場となった。逃げ惑い、次々と銃殺される人々。

「あああああ〜〜〜っ!!」

 利夫は動揺していた。そこの人の血をほっぺに浴び、そこをすり抜けるようにして逃げていく。

「どうした、あそこの子供も対象だぞ!」

 武装集団のリーダー格の男が怒鳴ると、二人が黙って利夫を追いに走った。

「あああああっ!!」

 利夫は懸命に走ったが、銃弾が脇をかずったので、利夫は、不規則な動きをして銃弾を回避するしか考えられなかった。すれ違った警官は、一人残らず抵抗する暇も無く殺された。

 そうして、足、頭、各所に銃弾をかずり、ほっぺの血に自分の血もまざる頃、動転していた利夫は、たまたまちょっとだけ開いていた扉の中の部屋に入り込む。

「ああっ・・・・・・!」

 利夫は、慌ててその扉を閉める。そうして、初めてこの部屋の異様さに気付く。まず、扉は他の部屋とは違い鉄扉てっぴ、部屋は全体的に薄暗く、モニターなどが転がっていた。そうして、目前の人の輪に気付くと、利夫はへたへたと座り込む。

「どうしましたか?こんなところに子供が来て、しかも血まみれで・・・」

 輪の人の一人が言うと同時に、廊下で激しい銃声が聞こえてきたので、利夫は思わず扉から離れ、輪の中に入り込む。

「何事です!?」

 その輪の中心の人、桐生が言うと、下田がモニターの下のボタンをいろいろいじる。

「出ました、廊下の防犯カメラです」

 壁にある17のモニターの中心にある、小さなモニターに囲まれた、縦横が小さなモニター3つ分の大きなモニターに、それが映った。武装集団と警察の突撃隊が戦っており、武装集団がじりじりと追い込まれている模様だった。

「退避せよ!」

 その合図で、武装集団は一斉に逃げ出した。それを突撃隊は追いかける。

「さて」

 桐生は、床に座り込んでいた利夫を見下ろす。

「一体何があったのでしょうか?」

「は、はい」

 利夫は、怯えながら返事をする。

「大臣暗殺の捜索本部の部屋にいきなりあの人達が押しかけて、みなごろしにしたんです」

「・・・・・・はい?」

 桐生の手は、震えていた。

「・・・・・・それで?」

「はい、僕はなんとか逃げてみたんですが、それでも・・・」

「もう分かりました」

 桐生は、利夫に言う。

「安全が確保され次第、この部屋から退出してください」

「怖いんです」

 利夫は、ふらふらと立ち上がる。

「・・・・・・え?」

「僕、家で殺されかけたんです」

「えっ?それって、まさかデューと書かれた手紙が」

「そんな手紙は来ていないんですけれど」

「それじゃ、名前は・・・」

 桐生はそう言い、水鶏に手を差し出す。水鶏が別な書類を渡すと、桐生はその書類を読む。

「・・・・・・霧間利夫君?」

「はい」

 利夫は、全身中に怪我をしていて、テーブルにもたれるのがやっとであった。そんな様子に気付いたのか、桐生はしばらく考えてから、ちらと廿田を見る。

「医療班に連絡を」

「はい」

 廿田は、モニターの下に無数にあるボタンから探して押し、マイクにしゃべる。

「医療班ですか?こちら八月の血祭りテロ対策本部、怪我人が一人、直ちに来てください」

 それだけ言うと、マイクのスイッチを消す。

「救急車は・・・?」

 利夫がかすれた声で尋ねると、桐生は冷静に言った。

「来ませんよ」

「はい?」

 利夫は、一気に顔を青ざめる。

「ま、まさか、僕を殺す気ですか・・・?」

「落ちついてください、私たちはあなたの味方です」

 桐生がにっこりと語りかけると、利夫はそこにかたんと座り込む。

「はぁ、はぁ・・・そ、そうですか・・・」

 その顔は、半信半疑だった。

 〜To be continued


 小説で知り合った友達に、友達のメルマガに小説を連載しないかと誘われましたので、ラヴコメを書いてみることにしました。

 http://www.mag2.com/m/0000269815.html

 メルマガ作りに僕も深く関与しすぎたためか、創刊準備号では僕が「こんな内容はどう?」と尋ねたらあっさりそのまま発行されたせいで、友達ではなく僕の連絡先が載ってしまうアクシデントが発生しました。友達もちょっと反省したみたいで創刊準備号2からは友達も少しは書いていますが、臨時号のお詫びの言葉は僕が書かされました。やっぱり僕が僕ですと友達も友達なんでしょうか。(代筆の件は後でちゃんと話をつけています)友達はさすがにHTML知識は無いようなので、HPは僕が作ってます。

 でも僕と似ている友達だけにちょっと見過ごせないので、メルマガがあまりにすっからかんだったので、まぁ夏休み終わるまでならと思って書いたのですが、あまり出来はよくないと思います。

 ともかく長い前置きで失礼しましたが、僕が生まれて初めてラヴコメとして書く小説ですので、ぜひ読んでください。(今までの小説はみんなファンタジーとして書いたラヴコメなので、ラヴコメとしてラヴコメを書いてみたかった・・・魔法も少々入ってますが)


 あ・・・この小説のシャンル(サスペンス)とはかけ離れてましたorz

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