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File01 dew to go bananas

 冗談半分で読みきりで書いて見たのですが、なんかおもしろい話になりそうだったので、その読みきりをもとにして連載する事にしました。不定期連載ですが、よろしくお願いします。あ、あと、あちこちに濁点の間違いがありますが気にしないでください。

 最初のうちはちょっとつまらないのですが、利夫が母に荒らしをやめさせられてからが面白いです。


 注意!!!この小説は、掲示板の荒らしを推奨しているものではありません。

 注意!!!この小説には、ハッキングのアルゴリズムがさらっと出ていますが、アルゴリズムを提供することによってハッキングを助長する目的で書いたものではありません。また、それぞれのアルゴリズムは、僕のハッキング技術の不足により(とゆかそんな技術あったらだめですってば)全てこちらでのテストはしていません。(いやだからテストもしちゃだめだから)なぜアルゴリズムを書いているかといいますと、「あれをああした」というハッキング事実だけを記述したら平べったい内容という印象を持たれかねないからです。ああ、それとハッキングはやめましょう。

 その日の空は、青かった。雲が点在し、飛行機も飛んでいた。

 東京の上空は、まるでそこにいる人に囁くかのように、風が吹いていた。

 屋根は、濃い茶色。その家の2階の窓から、一人の少年が見えた。

 半袖の服。彼は、デスクトップパソコンのキーボードを叩いていた。画面に映っているGoogleの大きな画像が消え、テキストが現れる。

 少年は、暇つぶしに、”デュ−−−−−”とかなんとか、適当にキーボードを叩いていた。

「・・・・・・ん?」

 少年は、検索エンジンの一番上に表示された、「アサヒ デューDew の騒音周波数解析」という文字に気付いた。えっ?アサヒって酒の会社だよな?酒がどうして騒音に?少年は、別にデューという言葉にそれほどの執着はなかったが、気になったので、そのリンクをクリックした。少年は、そのブログの一ページをしばらく眺めていたが、やがて、何かを思いついたような顔をして、F4を押し、キーボードを叩いて、入力した。

”www.2ch.net ”

 空は、青かった。ただ、青かった。それだけのこと。どのスレでもよかった。少年は、適当なスレを選んで、レスした。

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー”

 そうして、そのスレの最後にすらりと並んでいる、この長い棒が、少年には魔法の棒に見えた。少年は、一人の部屋で、笑い出した。そうして、もう一度レスしてみる。

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー”

 しかし、2ちゃんねるでは最後のレスから20秒以内は投稿できないと見えて、画面にはエラーが表示された。少年は、歯軋りをすると、他の適当なスレを探した。これもまだ、どれでもよかった。少年は、くすくすと笑っていた。

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー”

 案の定、ノーエラーでレスができた。少年は、大きく笑い出した。そうして、笑いながら、他にスレを見つけては、以下の文字列を入力するのである。

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー”

 その作業は、1時間に及んだ。


「はぁ・・・」

 少年は、窓の外を眺めた。

「ちょっと、やりすぎたかな・・・」

 少年はそう言い、先ほどデューをレスしたスレでF5を押してみる。

「ん?」

 デューの下にレスができていたので、少年は、それを見てみた。

”お前、何が言いてえんだよ”

”愉快犯じゃねーの”

 少年は、それを見て、再び笑った。そうすれば、ただただ、デューを叫ぶだけの話である。デューを書けば書くほど、驚く人が増える。その後、デューに対するレスは一切見ていないが、誰かが驚いている事を思えば、レスを見る必要はなかった。そして、やめられなかった。

「ははは・・・ははははははははははははっ!!!」

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー”

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー”

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー”

「昼ご飯よー」

 下から母の声がしたので、その少年、霧間利夫きりまとしおは、まゆをしかめた。


「上で笑っていたけど、何があったの?」

 食べながらテレビを見ながら、母は言う。

「い、いや、何でもないよ」

 利夫はあせった。それが顔に出ていたが、母はテレビを見ていたので気付かなかった。

「そう」

 母は、そう言って、うどんをつかんだ端を口へ運ぶ。


 昼ご飯を食べてから再びパソコンを起動した利夫は、再び2ちゃんねるにアクセスした。それにしても、20秒制限があればいたずらなんで・・・。利夫はしばらく思っていたが、やがていい事を思い付いた。

 利夫は、スタートメニューからプログラミングソフトを起動し、最初に出てきた画面で、新規プロジェクトを作成する。テキストエディタでプログラムをざっと書き込む。

「ええと、ブラウザを更新するクラスって何だっけ・・・」

 利夫は、面倒くさそうに立ち上がり、パソコンの隣の本棚からC言語の本を取り出すと、再び戻ってきた。

「ああ、これか」

 利夫は、さらにプログラミングを続けた。


 画面に20のブラウザ部品を置き、1秒1つ、順番に更新するのを繰り返すプログラム。これで、投稿ボタンを押す手間がなくなった。利夫は、しばらくの間、それを眺めていたが、やがて面倒くさいことに気付いた。

 2ちゃんねるは、最大レス数が1000。つまり、1つのスレをこのプログラムで終わらせるには、1回の投稿で20秒だから2万秒、約5時間もかかるのである。やってしまったからには、しょうがない。利夫は、幾たびも不快な気分に襲われた。

「・・・・・・そうだ、ハッキングすれば何とかなるかな」

 利夫はふとそんな事を言い出し、グーグルに戻って文字列を入力してみる。

”ハッキング 方法”


 そのころ、2ちゃんねるの常連たち、いわゆる2ちゃんねらーたちは、あるスレを立てていた。

”デューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー対策本部”

 そう名づけられたそのスレは、まるでデューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーを許さぬかのように、速く進んだ。

”管理人に頼んでアクセスできないようにしてもらおう”

”それがだめだったら、せめてhtacだけでも(ぁ”

”荒らしちゃためぼ”

 そのスレは、冗談半分の雰囲気はしていたが、スレ主(スレを立てた人)は、最後にこう締めくくった。

”管理人にデューバカをアク禁にしてもらう 賛成 よしよし 俺メールするわ”

 〜To be continued

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