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この異世界について


とりあえずセリナさん(実際はさん付けして呼ぶと怒られる。)とヒルダちゃんの話によれば、ここはボニータ大陸というらしく、その中で6つの国に分かれているらしい。

シルフ

アリア

クッキー

エメラルド

コーラス

ガーデン


「俺がいるのがシルフでしょ?じゃまず第一目標として俺はとりあえずシルフ国の王になればいいの?」


「はい。そうでございます、ジュンペイ様。」


「どうやって?」


「簡単でございます。シルフ国に行きシルフの勇者ミサカを抹殺すれば良いのです。」


「ジュンペイ様なら...たやすいです...。」


「なるほど、了解...ん?勇者?」


「はい!我々魔族の憎き敵。勇者ミサカでございます。」


なんだと?

俺は勇者じゃなかったのか...?

魔族?え?俺魔王側なの?

この異世界に来て1時間以上は経つだろう。俺は自分が人間から魔族に転生していることにようやく気づいた。

そういえば俺が今いる城もなんだか雰囲気が悪い。

ここたしかに魔王城っぽい。


たしかに俺は死んだ時、女神様っぽい人に最強の力を望んだ。まさかそれ以外のジョブやら容姿やらは完全ランダムなのか。そんな穴があったとは...。


いや、待てよ。魔王。

いいじゃないか。

ゲームでも魔族の女子の方がお色気で可愛いイメージがある。(俺主観)


最強の力を貰ってるんだ。

この異世界で俺は王になろう。


「よし、セリナ。ヒルダ。さっそく軍を率いてシルフ王都へ進軍するぞ。」


「ジュンペイ様...。」


「どうしたヒルダ。」


「ここには...まだ私達3人しかおりません。」

「え?」

最強の力を持ってしても世界征服は前途多難だ。


「こんな滅茶苦茶広い城に今俺たち3人しかいないとはどういうことだ。」

さっきめっちゃカッコよく進軍するぞ!とか宣言した俺を殴りたいほど恥ずかしい。


「私が説明します。

実はこの城にも前まで王がいたのですが3ヶ月前ほどに勇者によってこの城は陥落したのです。私達姉妹は命からがら逃げ果せたのですが、シルフ国の魔族はほぼ壊滅状態で前任魔王も安否は不明という状態なのです。」


「私と姉様。だから...祈ったの...新たな魔王様が現れて...再び我々が平和な暮らしをできるよう...。」


「セリナ...ヒルダちゃん...」

姉妹の話を聞く限り別に勇者がこの世界の絶対正義ってわけじゃない。

一歩間違えればこの2人も今頃勇者達に殺されていたかもしれない。


「よし、2人とも。俺は腹も減ってきたしまずは、今から1番近くにある村にでも行こう。」


「王。しかし...。」


「セリナ。なにも気にすることはないよ。さぁ行こう。ここに居てもなにも始まりはしない。」


「ですが...。」


「ヒルダちゃんも臆病にならないで俺がいれば大丈夫だから。」


「「...かしこまりました。」」

城に篭って3人で悩んでてもしかたない。とりあえずはこの異世界の事を知らなければだ。



村に着くなり2人がさっき城で外に出るのを渋った訳が一瞬でわかった。


「うわー!魔族だ!まだ生き残っていたんだ!誰か急いで王都へ連絡をだしてくれー!殺されるー!」


「あれーおかしいなぁ...ちゃんとマント羽織って来たのに...なんでた??」


「王は。御自分のお顔を確認された方が良いです。」

セリナは少し呆れていた。


単純な事が抜けていた。

俺は魔族に転生したのだ。

もう顔が安田純平の訳がない。

マントで体を隠そうが隠せないほどに魔王の顔だった。

顔が骸骨になってるなんて...。


こんな早い形で魔王軍進軍になるなんて。

本当に最強の力が備わってるんだろうな俺。


安田純平(享年22歳)

現職業 魔王

異世界到達約2時間後

魔王軍

シルフ王都領地ツナ村へ進軍開始。

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