ノーネーム エネミー
近未来。人類は地球外へ資源を求め旅をしていた。各国はスペースジェイルと言う宇宙船に乗り込み、航海を続けるのだった。スペースジェイルから探索機が戻る。
[こちら、レイ・フオーレス。ただ今、資源惑星から帰艦中。応答願う][ザーッザーッ…………ガーッ][また、故障かよ!どうなってんだ!ここの整備士は][まあ、そう言うなよ。無線の1つや2つ。サア、ビールだ。冷えたやつをグーッとね][私は付き合わないからね。酒乱なんて。また暴れるんでしょ?][………イーグル小隊………来てはならない][オッ!繋がったぜ。モシモシ。ハッチを開けてくれ]
レイ・フオーレス、アベル・ボスコ、マリア・シラカワ。三人はイーグル小隊として資源惑星からの帰艦を望んでいた。
[しかしよ。凄い流れ星だったよな。連中も見たのかな?][見てるでしょうね。暇なら。レイ。休暇はどうするの?][空手道場だよ。組手がしたくてな][ハーッ…………ボスコは酔っ払い、レイは組手。私はどうするのよ!][レイ。たまには付き合ってやれよ。若いんだから。女の一人くらいよ][ですがね、先輩。知っているでしょ?マリアのだらしなさは。こいつはね………][通信終わり。レイのバカ!][で、どうなんです。ボスコさん。帰ったら家族サービスとか?][離婚したさ。親権も母親だ。たまにはマシンの整備位やるさ。お前の無線も見といてやるよ][ありがとうございます。入港しますよ。衝撃に備えて下さい]
三機はスピードを落として入港ドックに飛行機を停めた。
[お出迎え無しか。まったく最近の新人は][ただ一緒に飲みたいだけですよね。先輩][カッカッカッ。まあそれもあるがな。レイ、どうだお前も付き合わんか?][ンーマア…………カンパイ位なら][フーッ。汗だくだわ。まずはシャワーね]
アイディーカードを扉にかざし、セキュリティーロックを外す。[反応が無いな。磁気エラーか?][いいえ。ショートしてるみたいですね。この辺一帯。電気もついていないし。階段で行きましょう][そうだな。行くか]
カツーン、カツーン、カツーン。三人は非常階段から指令室へ向かう。指令室は五階にあった。
コンコン[失礼します。アベル、レイ、マリア。以上三名。帰艦致しました]
シーン。指令室は静まり返っていた。