狛犬に気に入られる巫女
エルも九尾なのかな?
でも尻尾は1つしかないから違うのかも...。
そのとき、エルの影からエルと似たような
動物がもう1匹でてきた。
私が驚いて見ているとそれに気づいたのか
慧さんが私の視線の先を見た。
「ルイ....勝手に来るなとあれほど...」
「いいじゃないですか。俺だって新しい巫女見たかったんだし!」
「ルイ!立場をわきまえろ」
「嫌です~。いつもいつもエルは堅すぎなんだよ」
「なっ...」
私が話についていけず、困っていると
「あ、俺ルイ!俺とエルは狛犬だから!」
そう言いながら私の目の前に来る。
「ぇ..あ、よろしく.....」
とは言ったものの、
ルイとエルの背中を撫でてみたい...。
きっとふわふわ何だろうな...
そう思ってエル...は怒られそうだから
ルイの背中を撫でてみた。
すると、雲を撫でているようなふわふわ。
でも掴もうとしたらするりとなびいてしまう。
「巫女さん?そんなに俺の毛撫でたかったんすか?」
そう言ってニヤつくルイ。
「....ふわふわ」
私がそう呟くとその場にいる全員が
吹き出して笑い始めた。
みんな揃って何なのだろうか。
「いや~、巫女さん気に入ったわ」