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アプデ後の初戦闘

 「フロンタル基地は初めてだろ?」


「はい」


俺とファナリスは会話しながら通路を歩いていた。


「そうだ、会ってほしい人がいるんだ。時間いいかな?」


ファナリスが隣の扉を指差す。


俺とファナリスが扉を開けた途端、、、、


「そいつが新しいパイロットか!」


大きな声が聞こえる。


「リク!そうだよ」


筋肉質で大柄な男がこちらに歩いてくる。


「紹介する。リク・オベール。俺の兄貴みたいなもんだ」


ファナリスがリクの横に並ぶ。


「こいつの言う通り、俺はリク・オベール。地球防衛機構第六アーマードスーツ部隊所属、階級は、、、、いいや、気を使わせるだろうし」


リクが俺の肩を抱き寄せる。


「お前、いい目してるな。名前は?」


「ハナサギです」


え、BL?いやこんな雑な展開ではやらんか。


「俺の背中を預けられるぐらいには成長してくれよ」


リクはそう言って俺から離れた。


「じゃあ総裁に会いに行こうか」


ファナリスと俺はリクに別れを告げて部屋を後にした。


「気のいい人でしたね」


「だろ?困ったことがあったら大体リクに相談すれば解決する」


ファナリスが自慢げに話す。


「次はフレイ総裁だ。司令室にいると思うけど、、、、」


突如ファナリスを呼ぶ声が響いた。


「ファナリス!」


前から黒髪の美女が歩いてきた。


「フレイ!ちょうどよかった。紹介したい人がいたんだ」


ファナリスが嬉しそうに話しかける。


「あなたの隣にいる?」


「そう。彼は新入りのハナサギ。紹介するよ、フレイ・アンダーソン。地球防衛機構の設立者だ」


フレイが軽くお辞儀する。


「地球防衛機構総裁のフレイです。あなたの活躍を期待しております。では」


「あ、はい。どうも、、、、」


なんか、冷たいやつだな。ファナリスを見つけた時の声は明るかったのに。


「ごめんね、フレイは人見知りなんだ」


あ、そういうこと。そんなことより、ミネー達びっくりするだろうな、ワクワクが止まらんぞこのゲーム!


「じゃあ次は、、、、」


ファナリスが何か言おうとした時、耳障りなサイレンが鳴り響いた。


《敵襲!敵襲!エステア軍が当基地に接近中!パイロットは速やかに自機に搭乗、発進せよ!》


アナウンスが鳴り響く。


「格納庫へ!ついてくるんだ!」


ファナリスが走り出す。


「わ、分かった!」


俺も置いていかれないように全力でファナリスを追いかける。


外から爆発音が聞こえてくる。


うはー、派手にやってんな。


俺達は格納庫に駆け込んだ。


味方のアーマードスーツが次々と発進していく。


「自分の機体のところへ行くんだ!」


そう言ってファナリスは赤色のアーマードスーツのところへ行ってしまった。


「俺のエリアルヘロンは、、、、あった!」


奥の方のデッキにエリアルヘロンは格納されていた。


俺は急いでエリアルヘロンの下に走った。


瞬時にコックピットにテレポートする。


ヘルメットから仲間の声が聞こえる。


《ファナリス、エリアルバーニング、出る!》


《トルート、フルファイトマルクス、行きます!》


「俺も早く行かないとな」


俺は操縦桿を動かしてエリアルヘロンを発着口に移動させる。


「ハナサギ、エリアルヘロン、発進!」


エリアルヘロンが青空へ飛び上がる。


「ハナサギ、聞こえるか?」


ファナリスの機体が横に並ぶ。


「敵の数が多い。気合入れろよ!」


レーダーに敵機が表示される。


確かにとんでもない数だ。


「うわー、イベント並みにいるな」


とりあえずライフルを構えて照準を合わせる。


「ロックオン完了!」


放たれたレーザー光線が幾らかのエステア軍機を撃墜した。


「やるじゃないか、負けてられないな!」


ファナリスがエステア軍機に肉薄する。


エナジーソードが唸りを上げる。


エステア軍機が真っ二つになって爆発した。


もう片手にはライフルを装備している。


そのライフルを撃ちまくる。


「エナジーソード振り回しながらライフル撃ってる、、、、あれがエース?」


ドン引きしている俺にリクが通信を繋いだ。


「ボサっとするな、敵を堕とせ!」


そうだ、見惚れてる場合じゃない。


俺はレーダーを確認して敵が多くいるところへ向かうことにした。


とりあえず視認できた敵にライフルを撃ち込み撃墜、撃ち漏らしは接近して近接格闘で撃墜。


《助かった、新入り!》


《やるじゃないか!》


敵機を撃墜するたびに仲間が褒めてくれる。実にいい気分である。ただ一つ気がかりなことがある。


「あの時みたいなスピードが出ないな」


第十回イベントの時のような機動が出来なくなっていたのだ。


無論クロス型のウィングも赫く輝いていない。


「敵が撤退していく。ハナサギ、俺たちはフロンタル基地を守り切ったぞ」


ファナリスが嬉しそうな声で言う。


「新入りにしては中々良い動きだったぞ」


リクも褒めてくれた。


あぁ、なんていい気分なんだ。


俺は思わずニヤける。


「いや、そんなこと、、、、ふへっ」


「ふっ、全機無事だな?帰還するぞ」


リクが指示を出す。


「一回の出撃で五機以上の撃墜、まさにエースだな」


ファナリスが自分のことのように言う。


ま、NPCなんだけどね。


俺は心の中で呟いた。

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