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プロローグ

初心者です。亀更新です。それ以前に思い立って書いたからエタるかもです。てかエタる。

 高校、それは一般の認識からすると勉強……も大事ではあるがやっぱ青春!!(偏見もあるが)といった感じだろう。たしかにそれは間違ってはいないし現に周りの奴らは青春を求めている。

 しかし、青春は捨てて勉強、という奴もいるだろうし、男子が占める割合が多い工業高校とか自分の成績にあった高校に女子が居ないわけじゃないしとワンチャン考えながら(妄想しながら)入学する奴もいるだろう。

 まあ、何が言いたいかというと、高校も義務教育みたいなもんだ、という考えが多くなった今の世の中、いろんな奴が高校に足を踏み入れてくる、ということだ。


「フッ!……ハアァッ!!」

「ギ……ギャアァ」



 ……もうちょいかな。


「これで終わりだっ、ブースターキック!!」

「ギャアァッアアァ」

「ふう、今回のはなんか割と強かったな。……やっぱ最近の魔愚は強化傾向があんな」


 …………まあ、この放課後に変な奴と異能で戦っている奴も、適当な高校に通ってる高校生ということである。




 そんなことより技名なんてねえのにノリで技名つけちゃったせいで小学生が考える技みたいになってしまった。……ハッズ。


「あの……」

「はぁ……今日はおかしいな、戦いながらモノローグ的なもの考えちゃうし、恥ずかしい思いしたしもう帰ろ」

「あのっ!」

「っ!?びっくりしたぁ⋯⋯」

「あ、あのっ、ありがとうございます、助けてくれて」

「あ、ああ⋯⋯どういたしまして」


 最悪だ、女子高生かよ⋯⋯。

 俺が魔愚を倒したことでどうやら知らないうちにこの女子を助けたらしい。

 しかし、普通に戦って倒しただけならいいが俺は恥ずかしい言動してしまったから、これがよくある物語のヒロインとのファーストコンタクトの場面か、などと舞い上がれる余裕はなかった。


「じゃ、じゃあ俺急いでるのでっ」

「え、ちょっ、待って!!」


 俺は恥ずかしさにできることといえば早々にその場から立ち去──


「だから待ってよっ!!」

「はっ?⋯⋯グヘッ!」


──れなかった。

 ええ⋯⋯こいつ足掴みやがった。そのせいで転けて地面とキスっちゃったよ、最悪だよまったく。


「て、テメなんなの?痛かったんだけど⋯⋯?」

「え?いや、その⋯⋯ごめんなさい、そんなつもりは⋯⋯ただ待ってほしくて⋯⋯」


 すこし攻める口調になってしまって思ったより威圧してしまったらしい。萎縮してしまった。


「いやごめん、流してくれ。それでなんの御用で?」

「その助けてもらったのだしお礼しなきゃと⋯⋯」

「お礼なら言葉を受け取ったが?」

「命を助けてもらったのよ?お礼し足りないじゃないっ」


 別にたまたま助けただけだし別にいいのになと思いながらこれは帰してくれなさそうだな、と考え一応訊いておくことにする。


「足りないって、逆に何してくれんの?」

「うっ⋯⋯」

「考えてなかったのかよ⋯⋯」


 こいつ、随分と考えなしなんだな⋯⋯。


「ま、まずは自己紹介よっ!!私は空見洋海(そらみひろみ)よ!!」

「⋯⋯韻踏んでるんだな」

「そんなことどうでもいいわ!?早く自己紹介して頂戴!!?」


 ほほう、こいつツッコミ役だな?⋯⋯っと名前か


「名前、名前か~」

「何迷ってんのよ?」

「いんや、そんな簡単に名前っておしえていいものかな~と」

「ひどくないっ!?いいじゃない名前くらい!」


 やっぱこいつツッコミだな。

 こいつって俺の恥ずべき言動も気にしてなさそうだし言ってもいいか。


「わかったわかった。俺は城意創一(しろいそういち)だ」

「ふーん、創一⋯⋯ありふれてるけどそれ故にいい名前よね。かっこいいわよ?」

「ありふれてるは余計だ」


 こいつ面白いんだがなかなかな性格してるよな⋯⋯。


「で、お前が言った自己紹介は終わったわけだが?帰っていい?」

「なんで帰るって発想になるのよ!?()()って言ったじゃない!」

「ああ⋯⋯そうだったな」


 正直帰りたいんだが⋯⋯。まあこうなるって知ってた。


「だから⋯⋯友達になりましょう?」


 ほー⋯⋯友達、ん?友達?


「は?」

「なによ、嫌なの?」

「いや、言っちゃなんだが俺はボッチでうまく喋れんぞ?」


 そう、俺は学校でボッチだ。昼に一緒に過ごす奴なんかいないし、ましてや連れションなんかしたことがない。


「別にあんたムカつくけど喋れてるじゃない」

「ムカついてんのに友達になるのか」


 とんだМだな。


「お礼だしこの際致し方ないわ。⋯⋯それに私、美人よ?」

「まあ、そうだな」


 そう、こいつは顔を見た瞬間思ったがとんでもない美人だった。少し鋭い目だがそれが似合う綺麗な顔に清楚さを思わせる長い漆黒の髪、そして引き締まった身体、それでいてふくよかな⋯⋯。まさに絶世の美女といっても過ぎた言葉ではないだろう。だが、しかしなぁ⋯⋯。


「そしてあんたと同じように私も学校では独りよ、つまりあなたは私の初友になれるわ」


 やっぱり、友達いないだろうな、と思ったらその通りだったよ。

 まあ、俺のような孤独ではなく孤高なのだろうが。


「どう?友達になる気はない?」

「なんでお前が上から目線なんだよ⋯⋯」


 まあ⋯⋯美人と友達になるというのも悪いことはないだろう。この際なってみるのもいいかもしれない。


「まあ、そうだな。⋯⋯よろしく頼む」

「⋯⋯よかったわ、これで断られたらどうしようかと思った。⋯⋯私からもよろしくお願いするわ」


 まあ、こうして友達と呼べるものができたわけだが⋯⋯。


「友達って何すればいいんだ⋯⋯?」

「友達って何をすればいいのかしら⋯⋯?」


 ですよねー⋯⋯いやマジで分からん。まず何すればいいの?とりあえずケンカ?ケンカするほど仲がいいって言うじゃん。


「とりあえず連絡先、交換しないかしら?⋯⋯ほらなんかそんなイメージない?仲良くなる第一歩に連絡先交換っていう」

「⋯⋯なるほど、言われてみれば」


 こいつ⋯⋯わかってやがる、社会の付き合い方を⋯⋯!

 さすが孤高なだけあるな。


「はいこれ俺のQRコードな。あ、分かる?読み取り方」

「分かるわよそんくらい、馬鹿にしないでくれる?こんなのアプリ開いて⋯⋯アレエ?」

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」


 分かんないんだな⋯⋯。大方、持ってる連絡先が家族しかなくてその連絡先交換するときも家族にしてもらったのだろう、だから分からないと。


「⋯⋯貸してくれ」

「え、あ⋯⋯うん」


 うわすっげえ恥ずかしそう。

 正直顔が美人だからそーゆー表情はやめてほしい。


「はい、おわったぞ。分かんないなら分かんないって言ったほうが恥かかない時もあるんだぞ」

「うるさいわね⋯⋯。しょうがないじゃない」

「はいはい」


 と、ふと俺は持っていたスマホの画面を見た。


「ん、もうこんな時間か。悪いが俺は夕飯の用意があるから帰るぞ」

「ほんとね、じゃあわたしも帰ったらちょうど夕ご飯ごろだし今日のところはサヨナラね、また今度」

「ああ、じゃあな」


 と初めての友達はなかなかの出会いと会話の上で出来たのであった。

 てかこのとき家で連絡できることに気づかずにまた今度と言い合ってる俺らがバカバカしくて初々しいな。

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