完結御礼
「97反抗期は終わりの様です」の後日談
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「私はサクちゃんに婚約破棄される夢だったの!しかもループされちゃってさあ!何回も婚約破棄されたら慣れると思いきや、毎回ダメージ凄かった」
「私なんてあの女がアラタさんそっくりの赤ん坊を連れてきて、アラタさんが責任取って結婚する夢!あの女そのまま神殿に居座ってアラタさんと人目を憚らずイチャイチャイチャイチャしてて、気が狂いそうだったわ!」
「風の神子も氷の神子三席も悲惨な悪夢を見た様だな」
バルコニーでうららかな陽気と正反対の会話を交わすのは仲良し3人組だ。先日襲撃してきた夢魔にどんな夢を見せられたのかという話題で盛り上がっていた。
「他の人達はどんな悪夢を見たのかしら?」
「確かに気になるかも!みんなに聞いてみよう!」
菫の疑問に乗った旭は早速側にいたマイトに聞いた所、両親が魔物に食われたという悲惨な夢だったので同情してしまった。
その後も神殿内で遭遇した人々に尋ねた所、大切な人が殺されたり、拷問に遭う夢など凄惨たる悪夢が続く中、雀の自分が美しくなくなった夢や、霰のデザインのアイデアが全く思いつかなくなったなどといったという悪夢が印象的だった。
「あっ!お義姉ちゃんとるーちゃん!」
「旭ちゃん。サクヤ様と菫様もこんにちは」
「だぁっ!」
炎の神子の間から出て来た命と螢に旭は跳ねる様に駆け寄った。そして悪夢について尋ねた。
「酷い夢だったよ。突然目が見えなくなる夢で、真っ暗闇の中で声は聞こえるけれど、何も見えなくて…もう二度とあの人や子供達の綺麗な顔を拝む事が出来ないと思うと、絶望で涙が止まらなかった」
「流石お義姉ちゃんブレない美形好き」
配偶者を顔で選んだと自負する義姉らしい発言に旭は思わず苦笑いを浮かべた。
「美人は3日で飽きるという言葉があるが、闇の眷属を生みし者には当てはまらないようだな」
「そうだね、全然飽きない!でもサクヤ様もそうでしょう?」
「た、確かに…我は風の神子に飽きた事はない…」
「サクちゃん…好き!」
照れ臭そうに答えるサクヤに旭は感激して抱き着いて、婚約破棄が夢で良かったと心から実感した。