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クラリと目眩がしてよろけた私を、誰かの腕が支えてくれた。


「あ、ありがとう」


思わずお礼を言ってしまった後に、スッと背中に一筋汗が流れる。


この場で私を支えられる者は誰?


「あー、大丈夫か?」


私を支え心配そうに顔を覗き込んできたのは旅人だった。


私は驚きに固まる。


なぜ?

掟通りなら、村人と旅人はこの様に触れ合えない筈だ。

言葉を交わす事も出来ない筈だから。


村に伝わる掟とは『村人の行動を制限するもの』はなく、『制限されている現象を掟として広めたもの』だと、一人になって催事場の書物を読み漁って知った。

村人が旅人に近づいたり話したりする事が禁じられてるのではなく、そもそもが旅人に近づいたり話したり出来ない何らかの仕組みがある様なのだ。


ダカラ、コレハアリエナイ。


私は混乱する頭を横に振り、目を瞑る。

仕組みから外れた現象への処理が追い付かず、私の頭はパンクしそうになりそのまま気を失った。




目覚めた時、太陽は高くにあった。

どうやら半日くらい気を失っていた様だ。


私は新しい旅人の事を考える。


彼は何故、私に自然と触れる事が出来たのか。

それ以前に何故、私は彼と会話が出来たのだろう。


考えるほどに答えは出なくなる。


私は答えの出ない案件を考えない様にして、取り敢えず旅人の姿を探す。


部屋の中には旅人は居ない。

旅人は一体どこに行ったのだろう。


何となく重い体を無理に起こして、ベッドから降り様としたその時だった。


「君!まだ起きちゃダメだよ」


開け放たれたドアの向こうから、慌てた声と共に駆けてくる青年の姿があった。


金の糸の様なサラサラの髪に、白くそばかすも無い肌、10人中10人が美形だと判断するだろうパーツの整った顔の青年だった。


「え?誰?」


漏れてしまった私の心の声に、青年は慌てた様子で話し出す。


「怪しいもの者じゃ無いです!

隣の島のギルドで冒険者登録してて、ほらコレが登録証!」


そう言うと、自分の首から細い革紐を引っ張り出して、銀色の四角いプレートを見せる。


何桁かの数字の下に文字が刻まれていた。

じっとプレートを見る私に何を思ったのか、青年は益々慌てて言葉を重ねる。


「いや、怪しいよね!

怪しいって思っちゃうよね。

突然家に入って勝手にベッドを使うんだから。

言い訳になるかもしれないけど、まさか始まりの村とかイベントのある場所以外の住民と話せる設定だなんて思わなくて」


私は言えなかった。

プレートをじっと見ていたのは彼を責めたいからではなく、単に名前だろう文字が読めなかっただけとは。


伝えようと思ったが、青年がよく分からない内容の言葉を畳み掛けるので口が挟めない。

プレートから視線を青年に戻すと、青年は頭を抱えブツブツ言葉を紡いでいる。


「えと、なんと言えばいいんだろう。

ここがゲームの世界なんで話、信じてもらえないだろうし‥うーん」


そしてその内、頭を抱えて唸り出した。


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