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太陽の塔  作者: 43°
8/16

8

厨二病なセリフを吐いてしまったが、それはともかくなかなかいい感じで夜も戦えている。奇襲を仕掛けてくるがなんだか今夜は直感いいと、

直感の示す黄色の表示に従い、右へ転がる。

元いた場所にはナイトオウルが飛んできていた。

昨夜の経験からかわからないが直感が奇襲を段々予測できるようになってきた。

スマホ版の頃にも直感を獲得していたが、システムはよくわかっておらず、ただただ便利な危険察知だった。そんな直感に感謝しながらもともと8匹いたウルフのうち残りの3匹を丁寧に仕留めていく。

自分の堅さがわかってきて、自分の受けていい攻撃の見極めがつくようになったのがより戦闘の役に立っている。首や頭、金的は急所判定でクリティカルがつきやすいのでそこを狙う奴から順に仕留めるよう気を付けている。

ウルフたちも使う技も増え噛みつきの他にもたまに引っ掻きもしてくるようになったので、注意が必要だ。

熟練度が40になり、覚えた刃砕きの説明を読む。

スマホのときとあまり変わっておらず、クールタイムは兜割りと同じく10秒で、相手の武器の耐久値を10%削るというものだ。やはりこれも魔獣系モンスターには必要ないのでしばらくは使う機会がないだろうとバトルアックスを担ぎ、次の戦闘に備える。



最後の一匹のウルフをバトルアックスで下からすくいあげ、落下ダメージで殺す。

ちょうど10回目の戦闘が終了すると、ウォークライによるバフがなくなることで、赤く纏ったていた光の粒子が引いていく。

昨日に比べ戦闘頻度1時間に2回と上がり、精神的に疲れ、はぁと思いながらも置いてあるバトルアックスを拾おうと手を伸ばすと直感による、

[大地投げ]

という黄色い表記が出る。

迷わずに、

「大地投げ!」

とクールタイムが終わったばかりのスキル名を叫ぶ。

スムーズに自分の体は投げの姿勢に入り、どこからともなく現れた狼を地面に投げつけバトルアックスで頭を潰す。あたりを見回すと10匹のウルフと、ライオンよりもおおきな真っ黒な狼がいる。

表記は

[ブラッドウルフ(レイドボス)]

となっている。

(おいおいマジかよ。もう来るのかよ)

太陽の塔において、上位ジョブを解放するには基礎ジョブをレベルマックスということと、それとは別に最初の街のレイドボス6体のうち3体を殺すという条件もクリアしなければならない。これは公式ページにも書かれていたため、間違いなく必要な条件である。

そのうち北の森に属するレイドボスのうちの一体がブラッドウルフと、ブラッドウルフ率いるウルフの群れである。

ブラッドウルフの特性にはブラッドウルフが率いるウルフたちの攻撃には流血効果が出るようになり、さらに、足音をなくす夜の主というものがある。

これだけでも厄介なのに、ブラッドウルフ自体のポテンシャルも高くSTR、AGIが非常に高いため、なかなか倒すのが困難だった記憶がある。

しかも、レイドボスはスマホ版と同様にレベル50で遭遇だと思っていたので、まさか43で遭遇するとは全く考えていなかった。

(今度こそ死ぬかも…)

とフラグをたてながら武器を構える。

狼達を睨み、ウォークライを発動する。

ウォークライは重ね掛けはできないが、発動時間の15分が終わったらすぐに発動できるため、非常に優秀だ。

やはり発動したはいいもののステータスが下がったのはウルフのみで、レベル52のブラッドウルフは効果を受けていなかった。

ブラッドウルフ達の猛烈な攻撃がはじまった。

平均3匹で攻撃をしてきてその3匹が攻め終わるとブラッドウルフが猛突進し、引っ掻きや、噛みつきを放つのだ。

ウルフ達に対してはクールダウンが終わるとすぐにぶんまわしを放って全体のHPを減らし、いけそうだったらとどめを刺すというように削っていった。

問題はブラッドウルフだ、1.5溜めかち割りを放つものの1割も削れない。250%攻撃のはずが思った以上に硬いのだ。突進もぶつかられると倒れそうになり、抑えるので精一杯で、足音なくウルフに忍び寄られ噛みつかれることも少なくない数あった。

とにかくウルフ達を減らそうと自分のHPを犠牲に戦う。

とにかく振る。

ひたすらに振る。

ひたむき振る。

……

無心に戦い、顔を上げると

残り3割程度のウルフが2匹、あと残りHP3割ほどのブラッドウルフのみになっている。

着々と流血によるダメージで減り続けている自分の体力ゲージを見る。

(あと3割強か、、、。勝てるか?

いや、ここまできたら勝つ!

絶対に!!)

決意を固めバトルアックスに込める力を強くする。

サッと左右に散開し、駆け寄ってくる2匹に対し、

(ここ!)

とぶんまわしを放つ。

しかし、片割れのウルフが下を潜り抜けできたのだ。

(おいマジかよ!?)

今まで避けられることがなかったため、あまりの出来事に焦る。

しかし、それをなんとかするのが真の男、つまり脳筋である。

「うぉらっ!」

掛け声とともにぶんまわしのスキルの効果が終わるも、無理矢理もう一回転させる。これは予想していなかったのか、一回目を避けた片割れも避けれずに吹き飛ぶ。

視界の端に黒の物体が映る。

ブラッドウルフによる突進だ。

なんとか1秒間溜めて200%の攻撃力を誇るかち割りを脳天に放つ。ゴッと鈍い音がしてクリティカル表示が出る。

だが、ブラッドウルフの突進は止まらない。

突進をくらいながらも

(残りっ!!一発あてりゃあ勝てる!!!!)

と残り1割切った自分の体力を傍目に

「大地投げ!」

と叫ぶ。

ブラッドウルフの胴体を抱え、背中をそってブラッドウルフの頭を地面に叩き落とす。まるでプロレスのような技を放つと通知が来る。

[レイドボス ブラッドウルフを討伐しました。

称号 夜を克服した者 を獲得しました。

それに伴い夜纏を手に入れました。

夜纏を獲得したのはあなたが初めてです。

初回特典として50000ゴールド獲得します。

上位ジョブ解放まで残り2体、残り4レベルです。

初討伐報酬として血の装身具を授与します]

ふーっと深く息を吐く。

2つ目の称号で手に入れた夜纏は夜行動するときに気配察知、魔力察知にも反応せず、足音や匂いを発しなくなるという超隠密スキルで夜の行動に最適だろう。

しかもレベルが3も上がったのには驚いた。

上位ジョブ解放までの残りの2体も北の森にでるホーンラビットとビッグボアを倒すつもりでいる。

それよりも気になるのは血の装身具である。

どうやらここでいう装身具はピアスのようで、通知が流れると光と共に黒を基調とした赤の模様が入ったリング型のピアスが落ちてきた。

早速右耳につけてみると。

[スキル 血の刃を獲得しました]

と表示される。

詳細をのぞくとこの血の刃は全ての斬撃攻撃が敵を流血状態にするというものだった。

なんか見たことあるスキルだなと記憶を辿る。

(流浪人のジョブスキルじゃねえか!!)

スマホ版の上位ランカーの1人が特殊ジョブである流浪人を使っており、次々と敵を流血状態にして殺していくシーンが印象的に残っていた。

1時間にも及ぶ激闘を制し、なかなか強い武器が手に入ったことによる興奮は日の出までさめなかった。


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