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太陽の塔  作者: 43°
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昨日出すつもりだったのに、間違えて下書き消しちゃってて出せませんでした。

申し訳ないです。

「超魔獣レイドボーナス券、、、」

小さい頃見に見ていたヒーロー系のアニメに出そうな名詞を呟きながら表示された説明を読む。

読んでいくにつれ、だんだんとこの紙切れの凄さがわかり始め、我慢できずに

「はぁ!?」

と叫ぶ。声が大きかったのか

何事か、と先ほど案内してくれたシスターが扉を開けて、

「どうかしました?」

と聞いてきたので、慌てて

「い、いえ、なんでもないです。ご心配なさらずに、、、」

と答えると

「は、はぁ。」

と困惑して戻っていった。

再び目を戻し、説明を何回も読み直す。

何度読んでも最初に解釈した通りの内容のため、

「はぁー」

と今度は息を吐き、この紙の紙切れをストレージに入れる。

端的にいうと、この紙切れはレベル200のモンスターを何にもせずに倒せますよーというものだった。

レベル200の魔獣系モンスターを残りHP1かつ、気絶、猛毒状態で出現させる。ダメージをいらずとも、勝手に猛毒に犯されてHPが削り切られ、一番近くにいる自分が討伐者として報酬やら経験値を手に入れられるらしい。

しかも味噌なのは『魔獣系』レイドモンスターということだ。出現したやつをストックに入れ、レベル200のレイドボスが持つスキル、特性を獲得できるのだ。初日に迷子になったことがまさかこんな形で帰ってくるとは思いもしなかった。リアル棚からぼた餅である。

初期からこんな簡単に育っていいのかと運営を疑うレベルだが、

(まあこれもゲームか、)

と自分を納得させ出口へ向かった。



神殿から前の大通りに出て西門に向かう。

スマホ版の時はあまり街並みが描かれていなかったため街並みがどのようなものか知らなかったがどの家も白を基調としており、ゴミ1つ落ちていない白の石タイルの道は、より清潔さを際立たせていた。

周りの景色を見ながら歩いていると、噴水に近くになるにつれてプレイヤーらしき人たちをよく見かけるようなっていった。パーティーを組んでいるの、集団で移動する人たちもいれば、市民の初期装備を纏い、街を散策している人たちもいた。

ふーんと思いながら景色を見ていたらあっという間に西門につき、初日に話したNPCとは別の騎士がたっている。

軽く会釈して門を出て、北の森を軽く散策し始める。

1日目の夜を過ごした場所よりも少し開けていて、だいたい20m四方の大きさの場所に出た。所々に倒木のかけらが落ち、端に倒木が転がっているのみでなんとなく不自然さを感じながらも、例の紙切れを取り出す。

「ふぅー、はぁー…」

と深呼吸をし緊張で震える指で、

[超魔獣レイドボーナス券を使用しますか?

はい

いいえ]

と出ていた通知のはいを押す。

すると手に握っていた紙切れは黄金に輝くの水となって溶けて地面にこぼれ落ちていく。あっという間に手の中には何もなくなるが、しばらく待っているが何も起こらないためあたりを見渡す。突然、どこからともなく、

「ヒューー」

という音が立ち、地面がだんだんと暗く影になっていることにきづく。パッと空を見ると巨大な物体が近づいてきていた。

急いでこの場から離脱しようと急いで茂みに駆け込む。

「ドンンッッ!!!!」

と地鳴りを起こし、生きてきた中聞いた音の中で一番の大きさをたてて落ちてきた。

つい数秒前にいた場所は、落ちてきた「それ」を中心にクレーターでができ、倒木などはあとかけらもなく消し飛んでいた。物体と呼んだ「それ」はあまりに大きく、ゴツかった。冷蔵庫よりも太い4つの足をこちらに向けて横たわっている「それ」は、全長、高さ共に30mを超えているように見えた。

皮膚はまるでまさに岩の表面のようで、顔を覗くとサイの頭につのを長くし、像のような牙を生やしたような作りだった。

視線を上げると

[レイドモンスター ベヒモス]

と表示されている。

(おいおい、本当に終盤に出るレイドモンスターじゃねえか!)

と心の中で叫ぶ。

スマホ版で上位ランカーによるパーティーでも苦戦するほどの堅さ、力をもち、あまりに強すぎるため『災害級』と呼ばれるチートモンスターに数えられていた。

試しにバトルアックスでぶん殴ってみるが、一瞬でバトルアックスの耐久値が0になり、砕け散った。

こんなことあるのかとポカーンと開けていると、

[レイドモンスター ベヒモスを討伐しました。

ダメージランク1位

サポートランク1位

総合ランキング1位

リンマン


討伐報酬710000ゴールドを付与します。

総合ランキング報酬として魔剛巨犀の鎧一式を付与します。

獣戦士レベル1→11(レベルアップ上限により、レベルは10まで上がります。)

獣戦士のレベルが10を超えたため、ストックできるモンスターが1匹増えます。

選択肢は以下の通りです。]

と次々に通知が来る。あっけなく猛毒で死んだベヒモスは光となり、自分に多大な遺産を残してくれたようだった。レイドボスは時間が経つと死体が復活して、また動き始めるのに対し、レイドモンスターは光となって消えるため復活することがないのはスマホ版と同様であった。

(あれ?そーいえばレイドボスの死体は漁れないと思って何もしなかったけど、VRは変わってたかも。)

とふと思う。スマホ版では死体には近づけない仕様だったのに対し、VR版は近くによることはできた気がしたからだった。

少し後悔しながらも目を走らせる。討伐報酬のゴールドは相当後にならない限り100%入ることのない額だったため、ベヒモスに対し感謝の念でいっぱいになる。

そして、総合ランキング報酬の魔剛巨犀の鎧一式がどすんと落ちてくる。装備してみようとするがまず持つことができず、

[必要なSTRが足りません。]

と表示される。

(まあ、さすがにな、、、)

と思いながら詳細を見る。

STR1000以上で装備可能で、STR、VITをそれぞれ700アップする。さらに、鈍感の極みというスタン、ひるみ、ノックバック、気絶、催眠状態に陥らなくなる特性を覚えられるようだ。

(これは熱い!ガチでいいんすか運営さん!!)

と、今だったら運営の人の足を舐めてもいいと思うほどに興奮し、スマホ版のときでも稀にしか見ない装備がてにはいったことに絶大な嬉しさを感じる。

今は使えないと言うことを残念に思いながらストレージにしまう。

レベルが一気に上がるときは10までしか上がらないというシステムは変わっていないようで有り余る経験値を手に入れただろうが、10しか上がっていなかった。

そしてさらに下の文を読む。

とうとうストックが解放されたのだ!

(とうとうというほど時間は経っていないし、むしろ短いけどね。)

と思いながらも一覧表を見る。

今まで倒してきたレッドボアに加えブラッドウルフなどのレイドボスも候補に入っていた。もちろん、ストックするのはベヒモスだ。

ベヒモスを選ぶとベヒモスの特性、スキルが一覧で表示される。

[特性

 鈍感の極み

 金剛無双

 大地の激怒

 スキル

 猛突進

 地震

 王の咆哮]

となっていた。先程見た鈍感の極みはここからきたのかと納得し、いずれ手に入るからと選択肢から外す。気になる金剛無双と大地の怒りの詳細を見る。金剛無双はVIT、HPを元の値から2倍するというもの。大地の激怒はSTRを元の値から2倍し、すべての攻撃に50%の確率でノックバック、30%の確率でひるみ、15%の確率でスタン、10%で気絶にするという極悪スキルだった。

あまりの強さに口をアングリと開ける。

流石にこの2つの特性を超えるスキルはないだろうとスキルの説明は流し読みし、ベヒモスがあんなに強かったのもこの3つの特性を持っていたからかと、心の底から納得する。

2つの極悪なスキルで迷うが、

(ちょっと待てよ。大地の激怒って複数の状態異常になる可能性もあるのか。)

ときづく。場合によっては攻撃時に相手をノックバックに加えてスタンさせることもできるのだ。このことに気づいたことにより、天秤が傾き、大地の激怒をとることにする。

[ベヒモスの大地の激怒を獲得しました。]

と表示される。

最高の気分だと思いっきり伸びをすると、どこからか声が聞こえてくる。


 





ちなみに、スタンは意識ありで動きが強制的に停止させます。

気絶は意識はなくなりますが、強制的に動きを停止させるわけではないです。意識が戻る速さは完全なランダムです。

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