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─78日目 大阪編1:てんやわんやの出発?─

どもども。約1週間振りの投稿なので長めです(^^# 新たな真実も1つ発覚したりします♪


──私は最近、同じ夢を見る。






──あなたは誰?


真っ白な背景の中に居る2人。






──あなたはだれ?


1人は私。もう1人は……私にも分からない。






──アナタはダレ?


何度も聞く私。ただ黙り込んで、私の前で立っているだけの“彼女”。






──アナタハダレ?


そして“彼女”が最後に口を開くの。
















私は────アナタだよ。お姉ちゃん。
















「!」


ふと目が覚めるとそこは教室。そうだ、さっき終了式が終わって戻ってきたんだ。話長くて眠すぎたから戻ってからずっと寝てて……。


「サっちん疲れてるのかーい?」


頭が目覚めきっていない中、隣に座っていたユッキーが声を掛けてきた。


「うんにゃ、教頭の話で眠くなっちゃって」


「そぉ?ボクはパンナコッタのお話面白いと思ったんだけどなー」


パンナコッタ……一体何話してたのさ教頭。


「それよりこの後だよサっちん!カオルっちにはまだ言ってないんでしょ?」


「え?あー、うん。切り出すタイミングが全然無くって」


「だーよねぇ……」


「今日帰ったら言っとくよ」


「それじゃ遅いさ!行くの今日だし!」


それもそうでしたねー。


「まー何とかなるっしょ」


「その自信はどっから来てるんさ?」


「しーんぱぁーいないさぁー!」











えー皆さんお久し振りですね……ん?久し振り?何か変な感覚なんだけどまぁ良いか。そんな俺はカオルです。


「っつー訳で急遽カヨちゃん達も大阪に行く事となったのでヨロシク!」


終了式から帰ってきて昼飯の準備をしてたら何かサクラがカオスな内容の話をしてきました。


えー……、あー……、うん。取り敢えず反対してみようかな。


「ダメ」


「大阪行く準備もしっかり終わってるからヤダ」


「んな大人数で行けないし第一そんなに面倒見きれないからムリ」


「しーんぱぁーいないさぁー!」


「いやあるさぁー!」


何だこのやり取り。


「……じゃあこうしよう。俺がカヨちゃん達の親に連絡して全員がオッケーを出したら連れて行ってやる。どうだ?」


「望むところだ!」






──カヨちゃん家。


『あらーじゃあ君がカオル君?カヨちゃんから話は聞いてますよー♪何でも頼りに出来る良い人だって。1週間も大変だと思うけど、娘の事宜しくお願いします♪』


誉め殺されて任されました。






──チアキちゃん家。


『カオル君久し振りねぇ♪チアキが1週間世話になるって聞きました。まぁヨロシク!』


うん、普通に頼まれました。






──ユッキー家。


『──只今留守にしていますが娘の旅行は認めてます。発信音の後に』


留守電に認められました。てか面識も無い輩に任せんなや。


「………………」


「まいったか」


「……おぅ」


だってもう……さ、ねぇ?


「でさ、ものは相談なんだけど」


「ん?」


そう言ってたったったーとサクラが自分の部屋から持ってきたのは“目録”と書かれた白い封筒。


「三枚余っちゃってるんだよね。だからカオル兄にあげる。連れてって貰う代わりに」


「好きな都道府県1週間……」


何て時に何て都合の良いモン出してんだよ商店街め。


「折角だしカオル兄も誰か誘ったら?5人も8人も変わらないっしょ」


「大分変わるけどな。うーんイキナリ言われても誰を誘えば良いのやら……てか面倒だし別に誘わなくても」


「……もし誰も誘わなかったらカオル兄は小さな女の子を4人も連れて大阪の街を歩く事に。世間一般の目から見れば最早ロリk」


「全力で誘います!!」


「うむ」


多い方が楽しいからねー、とか呟きながら、荷物の準備をしに部屋へと戻ったサクラ。くそぅ、どーせお前はカイト誘って欲しいだけだろ。


「誘うっつってもなー……」


サクラの前ではああ言ったものの、正直誘う相手が居るという訳でも無い。サクラ達と面識のある奴じゃないといけないし、カイトだって用事があれば無理だろうし出発今日の夕方だよ?流石にキツいだろーなーとか思いつつ電話を掛けてみたり。


『ヒマだしいいぜー!』


良いんかい。


「じゃあ後で俺ん家来てくれ」


『うぃーっ』


ピッ。


「さて……あと2人かぁ」


次は……。




『はーい?』


「もしもしアミ?俺だけど」


『カオル?どしたの』


「実はかくかくしかじか」


『成る程。かくかくしかじかなんだ』


「おう。まー無理にとは言わないけどさ、あと2人分余ってるからどうかと思って。何なら上げても」


『あー行く行く。あたし何故か春休みだけは毎年ヒマだから』


行くんかい。


「じゃー後で荷物持って俺ん家来てくれ」


『おっけ。あ、さっき2人分余ってるって言ってたよね?』


「アミのも入れてな」


『じゃああたしがハルカ誘うから空けといて!』


ハルカ……?


…………。


………………。


……………………ああ、ホンジョーさんか。


「ん、分かった」


『今の間は何よ?』


「気にすんな。じゃあそっちは任せたぞ」


ピッ。


「ふぅ……」


これで3人。良かった良かった、俺がロr……ゲフンッ!いや何でも無い。


さて、俺も荷物のチェックしとかないと。











──夕方。


「こんにちはー」


「お、おおお世話になります!」


「うん。こちらこそ宜しくね、2人共」


最初に来たのはカヨちゃんとチアキちゃん。前で待たせるのも何なのでリビングへと招く。


「サクラちゃんは?」


「部屋で荷物と闘ってるよ。見てきたら?」


「じゃー遠慮なくー」


「あ、私も行くわ」


2人が上へ行ったと同時に次の訪問者が。


「へいへーい」


「オッス!オラユッキー!大阪なんてワクワクすっぞ!!」


「オイ、その為だけにその格好してきたのか?」


「もちろんさ☆」


山吹色の道着って結構目立つんだという事がよーく分かった瞬間でした。


「心配しなさんなよカオルン、コイツぁパジャマ代わりで持っていくだけだから後でちゃんと着替えるよん♪」


「誰がカオルンだ。まだカオルっちの方がマシだ」


「決定権はミーにあるのデース!んじゃサっちんの部屋行っとくさねー♪ぎゅーん!」


荷物を玄関の隅に置き二階へ駆け上がっていくユッキー……どこまで自由なんだあの子は。


「うぃーっス。来たぞー」


「おう」


次に来たのはカイト。うん、何時ものフツーの私服だ。


「サクラちゃん達は?」


「二階だよ。アミとホンジョーさんはまだ来てないけど」


「え、アミアミらも来んのか?」


「メールで送っといたろ」


「やべっ、電源切ったまんまだったわ。さっきまで親父の店手伝ってたし」


慌てて携帯の電源を付けると無数のメールが……忙しい奴だなお前も。


「やほっ♪」


カイトが必死に返信してる最中、アミがやって来た。その後ろにはホンジョーさん。


「来たか、もう皆揃ってるぞ」


「えっ、マジ?」


「マジ。お前らで最後だ」


「喋る余裕あんのかよカイト?」


「ねぇっ!」


なら喋るなよ。


「あの……」


「?」


アミの後ろでモジモジしてたホンジョーさんがいつの間にか俺の前に……。


「あ、あのねカオル君……誘ってくれて有り難う」


「ああ良いよ全然。それより急に誘ってゴメンな?」


「ううん、どうせ春休みは暇だったし」


「そっか。なら良かったそれにしても……」


改まってホンジョーさんの私服姿を見てみると……何か似合ってるって言うか可愛らしいと言うか……。


「どう、したの?」


「いや、その服似合ってるなーと思って」


「へっ……?ホント?」


「お世辞言えるほど器用じゃ無いよ、俺は」


「…………」


……え。何で顔真っ赤になってんの?頭から煙出てんの?アミが親指立ててんの?意味解らん……。


「詰ーめ終わったー!」


「ぐべはぁ!」


そんな混乱中の俺の脇腹にドロップキックをかましてきたのはやはり妹。荷物をまとめ終わって上機嫌みたいだ。


「おー相変わらず元気だなーサクラちゃん!」


「あざーっす!」


「サクラちゃん待ってよー」


「自分で荷物運びなさいよね……」


「そーだそーだクリームソーダー!」


続いてカヨちゃん達が出てきた。よし、ユッキーもちゃんと着替えてるな。


「サクラーオッス!」


「オッスアミアミ!」


「サクラちゃん久し振り」


「おーホンジョーさんも来てたんだね」


「あれ…………?」


「え…………?」


「うにゃ?」


サクラを挟んで動かなくなった人が二名。


「カヨちゃん……チアキ!?」


「アミさんと……お姉ちゃん!?」


……………………………………………………ハイ?


「えーっと、チアキちゃん?出来ればもう少し解りやすく説明を」


状況を理解出来なかった俺はチアキちゃんに聞いてみた。


「説明って……私のお姉ちゃんなんです。ハルカお姉ちゃん」


「へー、あー、そうなんだー………………」











「えぇぇぇぇええぇぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」


サクラが驚いた。


カイトは固まっている。てか顔が、驚き方オーバーだぞ。


「うそーん!?カヨちゃん知ってた!?」


「家隣だし知ってるよー」


「そりゃそーだ!」


……え、何で俺驚かないのかって?いやぁチアキちゃんを初めて見た時から誰かに似てるとは思ってたんだよ。まさかホンジョーさんだったとは……。


「じゃあチアりんの名字は」


「ホンジョーよ」


「家行ったのに気付かなんだーっ!!」


「それ以前に知ってなさいよぉっ!!」


言うな妹。俺も表札見たのに気付かなかったんだ。だって漢字表記だったんだもん……ズルいよ。あとチアキちゃんごめん。


「おぉー、ボク達には関係の無い事で皆さん盛り上がってますぞそこのお兄さん」


「……お、おおそうだな。あと俺カイトだ」


「ボクはユキ。ユッキーで良いのらー♪」


「じゃあ俺は……何でも良いや」


「んじゃ『おにい』で」


「……わーった」


「?」


ちらっとカイト達の方を見たけど……。アイツ、何で……。


「まーこの際楽しけりゃ何でも良いや!カオル兄、行くよ!」


「え、お、おう」


こうして出発する前から慌ただしい状態の俺達は、これから1週間という長いようで短いような、そんな大阪旅行(仮)が実に心配でならないのでした……。











──“大阪編”、スタート。











あ、心配してるの俺だけか。


この大阪編では、サクラ達の過去が少しずつ明らかになったり、……まぁその他色々あります←  この作品の一番のネタバレ編になるかもしれませんね(^^; でわでわっ♪

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