表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/125

─54日目 スキー合宿?そのよん─


「うめーうめーうめーっ!」


「ソレどうにかなんないのかよ……」


刻は晩に近い夕方。スキーを終えホテルへ戻った俺達は今夕飯を食べている。作らなくても料理があるって事に俺は先ず感動した。何より楽だし。いやぁ毎日これでも良いよ。バイキングだし飽きないしあと料理の勉強になるし。そろそろバリエーション増やそうかなとか考えてたから丁度良かった。


「うめめめめめめめめめ」


「やかましいわ!」


山のように皿に盛られた料理を隣でガツガツ食べるカイト。積もり過ぎて最早原形を留めていないんだが……。


「熱くなければこんなものぉっ!」


「こんなものとか言うな!」


「全く…もう少し静かに食べられないのアンタ達は?」


少量の料理を盛った皿を手にアミが向かいの席に座る。


「またダイエットか?」


「うっさい!疲れてるから食欲無いだけよ」


その割には盛った分しっかり食べきってるな、と思ったが口には出さないでおく。


「…何か言いたそうな顔ね」


「いんや別に」


「う、うめっ、はふほふふ」


「「熱いなら無理して言おうとするなっ!」」


「はふっ!」











「あーあ、カオル兄達楽しそうだなぁ…」


「サクラちゃんパスタ巻きすぎー」


「それにしてもこんな端っこで食べてたら逆に目立つんじゃない?」


「チアキちゃんスープかき混ぜすぎー」


「大丈夫、ここは死角だから絶対にばれないよ〜♪」


「チヅルさん食べ過ぎー」


「「「カヨ(ちゃん)は双眼鏡で見すぎ」」」


「観察にはコレでしょー?」


「相手は鳥じゃ無いのよ?」


「似たようなもんだってー」


「全然違うわよ!」


「おっかわりおっかわり〜」


「まさかチヅルさん…バイキングの料理全部食べるつもりじゃ」


「ん〜半分ぐらいで抑える」


「…わんだほぅ」











「あぁー疲れたー!」


「食べて疲れるのもどうかと思うぞ俺は」


夕食を済ませ自室へ戻ってきた俺達は二人揃ってそれぞれのベッドにダイブ。スキーは苦手じゃないけど半日も滑ると流石に疲れる。


今回部屋は二人で一部屋となっている。テレビや冷蔵庫は勿論、トイレとバスタブも各部屋にあり、広さも申し分無いので中々快適だ。


「カオルー暇だ」


「テレビでも見ればいいだろ。ほれリモコン」


「テレビじゃ物足りない!最近の番組は芸人とアイドル使えばどうとでもなるってのが見え見えだしよ」


「あ、それ解る!俺もたまにそう思うぞ」


「だよなだよな!よーし今後のテレビ番組の方針をどう変えるべきか語り明かそうぜ!」


「望むところだ!」


言っときますけど俺達単にヒマなだけなんです。だからそんな哀れみに満ちた眼で見ないで下さい……。











「──だからさ、日本のテレビの技術力はもっと世界に広めるべきだろ!」


「確かに日本はテレビが他国よりクオリティが大分高いからな」


30分程の議論をしているとカイトの携帯が音を出して揺れ始めた。


「わり。見ても良いか?」


「どうぞどうぞ」


「メールか……ん?アミからだ」


「アミ?」


ほら、と携帯の画面を俺に向けたので覗くとアミの名前が表示されていた。


「ホントだ。何でメール?」


「わかんね。とにかく読むぞ、えーっと『やっほーお暇してそうな男子諸君!もしかして、野郎同士でワケ解んない事話し合ってたりしてたんじゃないの?笑』だって。これ一斉送信だから他の奴らにも届いてるみたいだぞ」


「いちいちこういう事するなよな…」


図星だったじゃねぇかコノヤロウ。


「続きがあるな、『図星だったそこの君は心底哀しいヤツだから気を付けなよ?んじゃあまた明日〜☆』これで終わり」


「ほっとけ!」


「え、返信すんなってこと?」


「ちげーよ!!」


アミめ……いっつも逆撫でするようなマネしやがって!


「俺もう寝る!」


「んあ?早いな、まだ九時過ぎじゃん」


「いーや寝る!シャワー浴びたらさっさと寝るぞ俺は」


「あっそ。俺まだ眠くないし卓球でもしてくっかなー」


「卓球?そんなのあったのか」


「さっきここの従業員さんに聞いたらあるってさ」


「へぇ。明日の朝なら勝負してやるよ」


「お、言ったな?俺結構強いぜ?」


「フンッ、俺もなかなかの腕だぞ?何なら賭けるか?」


「おぅ!そうと決まれば早速特訓だー!」


勢いよく部屋を飛び出していったカイトを尻目に、俺は着替えの準備をし始めた。


「あ、携帯の電源落としたまんまだ」


その時偶然目に入った携帯を開き電源を入れる。


「うわ、やっぱ俺にもアミからのメール届いてる…ん?それより前にチヅルさんからだ」


メールを開き内容を見てみる。


『お土産忘れたら死刑』


「怖っ!」


新手の脅迫状かよ。


『…死刑だからな?』


「分かってるよ!」


どんだけお土産欲しいんだよこの人は。


「まぁ明日辺りにでも買っておくか。サクラやカヨちゃん達の分もあるし…帰りは荷物嵩張りそうだな」


帰りのお土産で両手が塞がっている自分の姿を想像してみる。


………………………。


「すごく…面倒です」


果たしてそうなるのかも解らぬまま、俺はバスルームの扉を開けた。


「明日に疲れが残らないようにしないと」


そんな事を思いながら蛇口を捻り、頭と身体を洗い、そして出る。…え、描写少なすぎるって?だって俺男だし書いたところで誰も嬉しくないっしょ?


「ふぅっ」


ぼふっとベッドに顔を埋める。途端に強烈な睡魔に襲われた。そして数分と経たずに俺は──。


「すぴー」


─明日は午前から滑るって先生言ってたな。足、筋肉痛にならなきゃ良いけど……。











─その頃のホンジョーさん。


「いだだだだだだ!!」


「たった一日で全身筋肉痛とは…予想以上ねハルカ」


「で、でもっ!明日も頑張らぁだだだだ!!」


「…意気込みだけは認めてあげるからとっとと寝なさい」


「痛くて寝れないぃぃだだだだ!!」




この日ホンジョーさんが眠りについたのは深夜二時の事だったらしい……。


「だからカオルは誰に話してんだよ?」


「自分の心に聞いてみたら?」


「何で!?」


「それで分かる気がするから」


「むー…よし、物は試しだ!一回聞いてみようって出来るかぁ!」


「うーん…カイトがツッコむのは流れ的に微妙だな。今後の成長に期待しておこう」


「スキーより疲れるんだけどコレ……」


はい、ようやく一日目終了(?)です…何か時間の経過ゆっくりになってる気がしまふ(^^; とりあえず10話以内には終わらせたいと思ってます。出来るかどうかは分かんないんだけどね笑

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ