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─35日目 気になる視線─


「じっ」


「………」


「じ〜っ」


「…………」


ど、どうも、カオルです。今俺は黙っています。


「じ〜〜〜っ」


ものすんごく視線を感じているんです。しかも朝からずっとです。あと今は昼休みです。


「…しんどい」


「大丈夫かー?」


弁当がつがつ食べながら心配するカイト。心配する態度では無いがそこは放っておこう。


「誰かが俺を見てる気がするんだ……」


「誰かって誰だよ?」


「分かってたらここまで疲れてないっての」


「それもそーか、ごっそさん」


早っ!


「食べるの速すぎだろお前!」


「熱くなければどうという事は無い」


「どっかの軍人さんみたいな事を言うな」


「そういうカオルは今日弁当じゃないのな」


「起きたのが遅かったから作らなかったんだよ」


「冬休み終わったばっかだから?」


「おう。サクラは給食だから作らなくても良いし、たまにはパンも食べとかないとって思って」


「ずぼらじゃん」


「うっせ」


「ところでその視線ってのは?」


「……まだ感じる。一体誰なんだろ?心当たりは無いんだけどな」


「ありまくりだっての」


「?何か言ったか?」


「べっつにー」


「?」






─別アングル。


こ、こここんにちはお久し振りです覚えてますかホンジョーです!今私はカオル君を見ています。


「じっ」


ど、どどどうしよう…カオル君に話しかけるタイミングが無いよぅ…。


「じ〜っ」


朝からずっと見てるけど、休み時間は他の皆(特にカイト君)と話してるし……。


「じ〜〜〜っ」


あああああどうしよ〜…。






─5時間目、数学。


「………」


「じーっ」


「…まだ続くのか」


「じーーっ」


「高橋、これ解いてみろ」


「あ、ハイ」


こんな時にかよ…。


前まで行って黒板にかりかりっとな。


「……」


『じーーーっ』


「……………」


さっきより視線が……。


『じーーーー』


「って授業中に黒板で書いてたら当たり前じゃねーか!!」


「答えは合ってるが何言ってんだお前は」






─別アングル。


「じーっ」


結局話せなかったよぅ…。


「じーーっ」


私って数学苦手なんだよね…それに比べてカオル君は……。


「高橋、これ解いてみろ」


「あ、ハイ」


「!」


カオル君が当たった…わぁ、やっぱりカッコいいなぁ……。


『じーーーっ』


かりかりかりかり。


スゴーい…あんなスラスラ解いてる。私全然解んないのに。


『じーーーー』


「って授業中に黒板で書いてたら当たり前じゃねーか!!」


「答えは合ってるが何言ってんだお前は」


「?」


イキナリ大声出してどうしたんだろ?ああでも何してもカッコいいなぁー…。






─6時間目。化学。


「やっと無くなった…」


ここでようやく視線から解放された俺。


「は〜ぁ…」


安心したら眠気が……。


すぴー。






─別アングル。


かりかりかりかりかりかりかりかりかりかりかりかり。


「むむむむむ」


化学はカオル君が苦手な科目!私が頑張ってノートを取って成績上げればいつか……、


〜ホンジョーの脳内〜


※先に断っておきますが以下の『』内はホンジョーの妄想によるものです。実際とは限りなく異なる点が多々存在しているのでご注意を。


『ハルカ』


『な、何?カオル君』


『その…お前化学得意だったよな?』


『うん、一応ね』


『もし良かったらさ、俺に教えてくれないか?』


『え…いいけど』


『本当か!?あー有り難うハルカ!』


ぎゅっ。


『カ、カオル君、皆の前で抱きつかれたら恥ずかしいよ…』


『俺とだったら恥ずかしく無いだろ?』


キランッ☆(スマイルの効果音)


『はわっ!』


『今日はずっと離さないよ、ハルカ…』


『カオル君…』






─なんて事に…あーどうしよどうしよ皆が見ている中でそんな展開になっちゃったら…嬉しいに決まってるでしょーっ!!きゃーっ!


※もう一度念を押して言っておきますが上の『』内及び一連の動作は全て、全てホンジョーの妄想によるフィクションです。実際のカオルはホンジョーを名前では呼ばないし人目を気にせずあんな事もしないし効果音付きのスマイルもしません。多分。


「えへへへー」


「あー、ホンジョー?」


「へ?」


「ヨダレ、垂れてんぞ?」


「あ、ありがと生徒その1さん」


「俺に名前は無いのか!?」


「会長さんがそう言ってたじゃない」


「うぅっ…俺にだって名前はあるのに……」


…なんかごめんなさい。


「あ」


生徒その1さんの奥を見ると、そこにはなんとカオル君の寝顔がっ!!


「邪魔!」


「のわっ!?」


生徒その1さんをはね除けて携帯のカメラに収める!(この間実に0.2秒)


「や、やった……」


ついに寝顔ゲーット!


「おーいホンジョーさんや。今は授業中じゃぞ、何やっとるかは知らんが携帯は閉まっておくよーに。ええかの?」


「…スミマセン」


皆に笑われました…恥ずかしい。さっきのイメージとは違う恥ずかしさだけど。


「むにゃ…」


でもちゃんと寝顔は撮れたから結果オーライ!よくやった私!もう今日は話せなくてもいいやー…ってあれ?


何を話そうとしてたんだっけ?






─放課後。


「カオルー帰ろーぜー」


「おう」


「にしてもさっきの時間はよく寝てたなお前あんなに騒がしかったのに」


「視線が無くなって安心したら眠くなって…あ」


「どした?」


「いや、ちょっと思い出した事があって。おーいホンジョーさん」


「はにゃー…にゃ!?はい何ですか!?」


「これ、借りてた参考書とノート。返すの遅くてゴメンね?」


「ぜ、ぜぜ全然構わないであります!」


「あ、そう?じゃあ俺帰るから」


「はい、また明日!」


「ん、明日は休みだからまた火曜日ね。…そーだ。ホンジョーさん今度ウチ来ない?お礼もしたいし」


「…へ?」


「やっぱダメかな?他の友達何人呼んでも良いからさ。お菓子でもご馳走するよ」


「よよよ喜んで行かせてもらうのですよ!」


「分かった。なら明日から三連休だし、何時でも来てよ。前日に連絡してくれたら良いから。はいコレ。俺の携帯の番号とアドレス」


「え、ええ!?」


「カオルーまだかー?」


「今行くって。メールの方が助かるかな。電話でも良いけど出られない時多いと思うし。それじゃ」


たたたたた……。






─別アングル。


「……」


話が、出来た。


「………ぇ」


家に、招待された。


「………え」


メールアドレスと電話番号、ゲットした。


「エイドリアーンッ!!」


もう死んでもいい!


でも死んだら困る!


ああどうしよう!!


とりあえず叫ぼう!!


「エイドリアーン!!」


『うるさい!』


ごめんなさい!!


リクエストにお応えしてのホンジョーさん登場ですが……キャラがまだ安定してないせいか、今回は大分暴走気味でしたね笑 恋する乙女はスゴいです(^^;

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