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Manipulated Intelligence Agent ~皇帝によって操られた諜報員たち……~  作者: 11月 ミツシ
第1章、【伍長閣下たちの目覚めから】
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第1章5話

 さてさてス連邦のあるビジネスホテル…の1室。

 そこに突っ伏しながらいびきをかいて爆睡中の一人の男がいた。

 男の名はアドルフ…某。あだ名伍長。

 現在部屋には突っ伏している伍長の他にベットでこれまた爆睡中のまだまだ元気なヨシフおじいちゃんに、英国紳士と言われているけど、今現在は異常なほど浅い眠りな首相!の3名であった。

 なおこの部屋は2人部屋なので、伍長はベットで寝ているという…まぁテーブルの上に無料のワインが入っていたから多分酔って寝たんだと…。


 さてこんな男どもががーごーがーごいびきかいて眠っているつまらんシーンを何故書いているかだが、これには大人成りの事情があったりする。

 っと、噂をすれば伍長がむっ、っと起きだした。どうやらお手洗いのようだ。


 フラフラ寝ぼけながら洗面所へと向かう伍長。その姿はさながらゾンビのようだと…。

 

「!? 痛でぇ!」


 何かに頭をぶつけたようだった。

 

「痛っでえなぁ! 何すんだよゴラァ!」


 何かに向かって猛烈にキレ始める。何せこの男、寝起きがとことん悪いらしく、寝ているときに無理やり起こされるのが一番嫌だったことだそうだ。

 当時彼の秘書だった人曰く…


『首相が執務室で寝ていたのでその後の予定もあるから起こそうとしてんですけど…案の定怒られてしまいました。普段は優しかったんですけど…。まぁ私もそれは前任者から聞いていましたので…』


 と苦笑いで答えていたという…。

 ってか何気にこの男が普段は優しかったってところが一番仲の人では驚愕的事実だったんだが…

 そんな彼も時間がたつごとに自分が何に喧嘩を売ったか明らかになったわけで…。でその何かとは…


「…。ドア…」


 洗面所のドアだった。

 なんか何であんなにキレていたのかわからない伍長は自分の行動に首を傾げながら用を足した。




 数分が立ち…

 首をコリコリしならせながら出てくるのは毎度おなじみ伍長さん。


「今は…って! 4時ですか…」


 4時と聞いて真っ先に4時44分を思い出してしまった伍長。


「さぁて、どうすっかなぁ~」


 正直言って眠いわけがない。

 『そういえばラウンジが24時間営業でやっていたな…』と思い出した伍長はそのまま部屋を出てエレベーターへと向かった。

 なお鍵はオートロック式なのでそこは安心。

 だが24時間営業のラウンジは果たしてどうなのだろうか…?


 ポーン


 22人乗りのエレベーターが同階までやってきた。伍長は乗り込んで最上階のボタンを…


「ん?」


 押そうと思ったが最上階のボタンが何故か反応しなかった。それも機械の故障とかではないだろう…。何故ならボタン自体は反応しているようだった。だが上へ上がることがなかった。


「はぁ、仕方がない…」


 どうしようもないので、最上階の1個下の階のボタンを押す。今度は無事に上がっていった。

 さて、このエレベーター、少し変わったエレベーターである。何が変わっているって? …まぁ、自爆スイッチとか誤爆スイッチなんてものはなく、ただただこれを作った会社が変わっている。

 その会社の名前、まぁ財閥の1社なのだが、名前はおなじみ、『皇宮財閥』という株から何からすべて皇帝陛下が持っている変態的財閥であった。以上豆知識終わり!


 数分後…

 エレベータのドアが開き伍長は最上階の一個下の階に降り立った。

 伍長はすぐに階段を見つけそのまま上の階へ上がる。非常階段だが…


「ほぉ~これはこれは…」


 伍長はラウンジに来て早々言葉を漏らした。

 いやわからんでもない。何せこの辺りでは当ホテル、そこそこの高さを誇っている。一時期はス連内で一番高いホテルとまで言われていたものだ。

 

「あ!貴方!今ここは貸し切りのため立ち入り禁止ですよ!」


 ラウンジの奥から男が小走りでやってきた。

 だが、その男の顔を見た瞬間、伍長は…


「なっ!?」


 絶句し、


「えっ!?」


 相手の男も同じく絶句していた。

 それにはもちろん理由がある。中の人は最初の登場キャラの紹介部分で伍長たちを紹介した。だが今ここには一人の男が足りなかったのだ。

 その男の名は…


「ル、ルーズルート!? 何故お前がここに?!」


 フェラン・C・ルーズルート。元アメリカ国防長官。そして伍長の友人でもありよきライバルでもあった。

 この男は世間からはルール先生という名で通っていておりその由来となったのは伍長である。というのも伍長はナチス政権が崩壊した後に政界へと入ってきたのだが、ルール先生は第2次世界大戦から連続当選しているベテラン議員でもあった。

 政界に入ってから何度か会う事もあり友人となった二人だが、伍長が首相になったとき東ドイツとの外交的政治的に悩んでいた時があった。そんなとき友人として相談を受け、悩みを解決したルーズルートを伍長が先生といったことが始まり。

 だが次の選挙を前にルール先生は現職中に心臓発作で亡くなってしまっていた。


「えっ、ご、伍長さん!?」と驚く先生。

「おま…先生だよな…」とまだ信じ切れていない伍長

「いや、確かに私は伍長だが…。どう挨拶すればいいんだ?」と挨拶に今度は困っている伍長。

「それはこちらのセリフですが…まぁ簡単に言えば…」


「「お久しぶり(だな)(です)。(先生)(伍長さん)」」





 


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