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アンゲルとエレノア  作者: 水島素良
第五章 別荘にて

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5-22 アンゲル エレノア フランシス ヘイゼル

 夕方、ヘイゼルとエレノアが帰ってくると、さっそくフランシスが『明日の予定』を発表した。

 エレノアは『倒れた』と聞いてエブニーザの部屋に走っていったが、エブニーザはまだ眠っていた。ヘイゼルとフランシスは、何を食わそうか、どこのレストランに連れて行くか、いっそのこと料理人を呼んでここでごちそうを作ってもらおうかと相談を始めた。

 いつもはケンカばかりしているのに、陰謀がからむと仲が良くなるらしい。

「目覚めないほうが幸せかもなあ、エブニーザ」

 アンゲルがつぶやいた。

「何か思い出したのかしら」

 廊下を歩きながらエレノアが言った。

「そうかもね。また女の子が見えたのかも」

 アンゲルはどうでもよさそうにつぶやく。

「彼女、ほんとにいると思う?」

「思わない。妄想だよ」

 アンゲルはそう答えて、自分の部屋に戻ることにした。

 昼間の観劇の話をされたら嫌だからだ。



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