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アンゲルとエレノア  作者: 水島素良
第五章 別荘にて

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5-16 アンゲル エブニーザ 本屋

 次の日。アンゲルは『心理学だけじゃだめだ。精神医学も勉強したほうがよさそうだ、薬の事も知っておいた方がいいかもしれない……でも、両方の資格を取るのは……きついかな……』と考え始め、街の本屋(先日エレノアとエブニーザがいたところ)で薬学辞典や精神医学の本を探した。しかし、

「高い……高すぎる」

 載っている値段を見て顔をしかめた。

 生活費が何ヶ月分も飛んでいきそうな金額だ。

「それ、アルターの図書館にありますよ」

 という声がしたのでふり返ると、エブニーザだった。

「何やってんだお前」

「何って……本を探しに来たに決まってるじゃないですか。本屋なんだから」

「昨日も来ただろ?」

「もう全部読みました」

「えっ……?」アンゲルは昨日、エブニーザが抱えてきた本の山を思い出して愕然とした「どうやってあんな量を一晩で読むんだよ!?」

「普通に読めば終わりますよ」

 平然とそう言うと、エブニーザは、上に向かうエスカレーターに乗っていなくなった。

 アンゲルが壁の案内を見ると、

『3F 文学・歴史学・宗教学・郷土史・伝記・エッセイ・占い……』

 と書いてあった。

 何を探す気だ……?



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