17.変わり者三人?
ご無沙汰しております。
最後まで投稿したつもりになっておりました!
とにかく投稿します。すみません!
(えっと…この美形さんが、由子さんの彼氏さんかな?じゃあこの可愛い女の子があの男の人の彼女でしょうか?)
などと隆頼が予想していると美形が女の子に声をかけた。
「あの、前に助けてくれた子だよね?」
「はい、そうです。お久しぶりです」
美形の質問に女の子は嬉しそうに笑って頷いた。
「あの時はありがとう。
格好が違うから分からなかったよ。可愛いね」
「そんな、ありがとうございます」
「んー…だとすると、誤解があると思うので、自己紹介しませんか?」
「はい!賛成です」
美形と女の子の間でどんどん会話が進み、隆頼は何が何だかわからないながらも返事をした。
「えっと…、お願いします」
「じゃあ、自分から」
美形が手を上げて、自己紹介を始める。
「片桐秋子、あの三人組の男性の彼女です。どうぞよろしく」
「え!!女の方なんですか?…すみません」
「いえいえ。こんななりしてますが…そうなんです、うまれたときからずっとね」
美形は苦笑しながら話した。
「えっと、じゃあ次自分いいでしょうか?」
今度は女の子が手を上げこちらも自己紹介する。
「僕は由子さんの夫、和泉智光です。えぇと…この格好はちょっとした趣味…です!」
智光は顔を赤くして少しうつむいた。
「え??」
美形秋子と隆頼の言葉がハモる。
「…男性なんですね。可愛いのに…」
隆頼は隣の女の子をじっと見て呟く。
「ふふ、ありがとうございます。うまれた時からずっと男です」
女の子あらため智光は楽しそうに笑いながら話す。
「あと、夫って?」
秋子も知らなかったのか智光に尋ねる。
「はい、まだ書類だけですが、由子さんと結婚しました…」
「そうなんだ、おめでとう」
「おめでとうございます…」
「なんかすみません、ありがとうございます…」
「…あ、じゃあ次は僕ですね」
「はい、お願いします」
秋子が返事をしてくれる。
「僕は大芝隆頼です。橋田享子さんの彼氏です。
自分はこれといって驚いて頂ける事はないのですが…」
「ふふ」
「ぷっ、そんなこと無くていいんですよ」
「そ、そうでしょうか?」
「普通が一番。誤解される事とかがあって面倒ですよ」
秋子の話に智光も大きく頷いた。
「あぁ…。すみません、あなたを見てると納得しちゃいますね」
「でしょう?」
「これでも、会社に勤めてたのに女子社員が大変な騒ぎになっちゃって、辞めるハメになってますしね。
で、男ばかりの職場に行っても、今度は男がいいって男性が近寄ってきたり…」
「うわぁ…、切ないですね…」
隆頼は美形が本当に可哀想になってくる。
「でもいいんですよ、無理に働かなくても」
「でもね…」
「えっと、もうあきちぃさん?の奥さんになればいいんですよ!」
「あ、そうですね。養ってもらっちゃえばいいんですよ」
「まぁ、確かに、最近あの人…あなたは何もしなくていいって、外に出したがらないけど…。
実は今日も内緒で出てきたから、後で怒られるね」
「あぁ…じゃあ近いうちに実現化しますね」
「そうですね!」
隆頼と智光は男同士で頷き合った。
「あ、ところで、和泉君は何歳なんですか?すごく若く見えるけど…」
「あ、20歳で大学2年です」
「え?あぁ…そっか。そうだよね」
隆頼は一瞬驚くも、そうでないとおかしいことに気づき一人頷く。
「やっぱり…、女の子の格好しててもしてなくても、中学生とかよくて高校生に見られるんですよねぇ…。
由子さんなんて、はじめ小学生だと思ってたらしいですし」
「えぇ?」
「始めて会ったとき、ちょうどスーパーの帰りだったんですけど。
お母さんにお使いを頼まれた小学生だと思ったらしいです…」
「ぷっ」
「あははっ。ふふ…、あぁそれなんかわかります。偉いなぁって感じですね」
隆頼は何だか、想像して納得してしまう。
「でも、その見た目じゃなかったらその格好できないよね?」
「そうなんです!ちょっと複雑です」
こちらの三人は三人で話が盛り上がってしまい、時間はあっという間に過ぎていった。




