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15.享子のはじめての女友達

次の休み。享子、由子、秋路はそれぞれの中間地点にある、広く落ち着いた雰囲気のカフェに来ていた。

三人で向かい合わせに座り、飲み物がきたところで享子が切り出す。

「あのね…由子、前に三人で飲みに言った時、由子をスゴい酔わせちゃったじゃない?」

「うん…」

由子にも事前に今回集まる理由を話してあった為、早速享子は本題に入る。そのせいか由子も少し緊張した表情をしていた。

「あんたあの時、酔っぱらって年下の彼氏がいること、自分で暴露しちゃって…」

「…!」

「私、由子の事全然知らないんだって勝手にショック受けて、今まで黙ってた。ごめん」

享子は頭を下げた。

「ううん!キョーちゃん謝らないで。私がいけないの、相手の子大学生だから、私の事心配してキョーちゃんが反対するかもって思って言えなかったの、私こそごめんなさい…」

由子は顔を上げると、目を真っ赤にしながら、話を続けた。

「それと、私まだあって…」

「なに?何でも聞くわ」

享子は由子を優しく見つめた。同じく横で秋路も頷く。

「それが、その大学生の子と付き合ってたんだけど…。親同士が意気投合して、どんどん話が進んじゃってね…。もう結婚…しちゃったの。今は私の部屋で一緒に暮らしてて。ごめんなさいっ。また黙ってて…」

「は…?えぇぇ!?」

享子は驚きのあまり、声が少し大きくなってしまった。

「へー!そうなのかぁ!でもまぁ良かったな?おめでとう、由子」

さすがに少々驚いたが、相手を知っている秋路は納得で、にっかり笑った。

「ありがとう…あきちぃ」

「まあ…由子が好きになった人だし、いいんじゃない?おめでとう、由子」

「キョーちゃぁん…ごめんねぇ。それにありがとう」

由子はもう涙うるうるで泣きそうになっていた。

「…で由子、実は私も色々秘密にしてた事があってさ…黙ってるのもなんか嫌だし。聞いてくれる?」

「うん!」

由子は嬉しそうに微笑んだ。


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