表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/20

10.ある日の二人

「ちょっとどいて」

「はーい」

またある日の休日、享子はクリーナーで部屋の床を掃除をしていた。

どいてもらった床を掃除し終えて享子がその場を離れると、隆頼はまたそこへ座り直す。

休日、隆頼が家に来てコーヒーを出したあと、各自自由にしているのがいつもの自然な流れになっていた。

享子は隆頼が来る前に洗濯を済ませ、来た後は掃除をしたりパソコンをしたりと、必ず家で過ごし、隆頼は持ってきた雑誌を見たり、本を読んだり、勝手にテレビを見るなどしている。



「あの、キョーコちゃん。今日の夜ご飯はこれ食べたいです」

そして、いつも夕方が近づくと、隆頼は料理雑誌を開いてリクエストのメニューを指差す。

バシッ

「もう!ちょっと!また作らせる気?」

享子は隆頼の肩を軽く叩いた。

「はい!キョーコちゃんの手料理、また食べたいです」

そして隆頼は何度叩いても、嬉しそうに暢気に笑っている。いつもその笑顔を見るとなんだか苛立ちが萎んでしまう享子は、面倒くさそうな顔をしつつも、その料理雑誌を手にとる。

「…しょうがないな。で、どれが食べたいの?」

「これこれ!」

嬉しそうに隆頼がにこにこと料理を指差す。

「えぇ?こんな材料一人暮らしでは使わないわよ~」

雑誌のレシピを見た享子はぼやく。

「じゃ一緒に買いに行きましょう!僕が出しますから、ね?作るお手伝いだってしますから」

嬉しそうに微笑まれて言われてしまうと、逆らえない享子はしぶしぶ二人で買い物に出掛けるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ