出逢い
どうもswanでございます。
今回夏彦先生の小説の要素含むボーイがラブラブする小説を書きました('∀`)
気ままに書いてますのでおわりは多分ないかもしれません(笑)
どうぞごゆっくりと見てってくださいませ( ˶ˆ꒳ˆ˵ )
ある夏の雨の日、楠本 月都は真昼間にも関わらず、ベッドに寝転がって携帯ゲームをしていた。
今日は仕事が久々に休みだったが、特に何もする気にならなかったから。
「あーくそっ!!また負けた!!!」
くだらないゲームなのに、なんでこんなにイライラしながらやんなきゃいけないんだ?
くそ、暇だ‥‥‥‥
あいつらは何やってんだ‥‥?
プルルルル‥‥プルルルル‥‥
ガチャ
「もしもし〜?どうした月都」
友達の堂上 千歳が気だるそうに聞く。
「いや、せっかくの休みなんだけどさぁ、暇で暇で‥‥」
「うそ〜、俺いま映画見てんだ〜!!今ちょうどいいシーンだから、またね」
ガチャ。
千歳のやつ‥‥‥‥あとでぶん殴ってやる‥‥
しょうがない、次のやつに電話するか。
プルルルル‥‥プルルルル‥‥プルルルル‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
なんだ、出ないじゃん‥‥
ガチャ
「はーいもしもし月都〜?」
「お前、出るのおせえよばーか!!」
「ごめんごめん、今ばばあに部屋の片付けしろって言われたから頑張ってやってたんだよ〜!!あーめんどくさ!!ねぇ月都も手伝ってくんない?」
「ざけんなばーか死ね!!」
ガチャン!!
今電話したのは、外里 佐久間。
人をイライラさせるスペシャリストだ。
あとは一人‥‥‥‥‥‥‥‥
プルルルル‥‥プルルルル‥‥
ガチャ
「もしもし?」
「あ、もしもし水樹斗?今何してる?」
「あぁ、今はぁ‥‥‥‥‥‥特になにもしてない‥‥よ?」
「え、なに、なんか怪しいんだけど」
「なっ、なにがだよ!!なんもしてないって言ってんだろ!!」
「はいはいわかったわかった。‥‥‥‥‥‥で、さ、今ひま?」
「いや、だから暇だよ!!日本語わかる?なんもしてないってことは暇ってことだから!!」
「てめぇもうるせーな!!そんなに暇なら俺んちに来い!!今すぐ!!!1分な!!!」
「いや‥‥‥‥え!?!?1分とか無理でしょ!!馬鹿でしょ!!」
「急げよー約束破ったら針のますからな」
ガチャ。
よし。
とりあえず暇人がいてよかった。
今のツンツン暇人は和歌崎 水樹斗。
通称GGIだ。
あーーはやく来ねえかな〜‥‥
ピンポーン
‥‥‥‥は!?はやっ!!
なにあいつ人間!?
ガチャ
「おい早かったじゃねーか10秒も経ってな‥‥‥‥」
あれ?水樹斗じゃない。
「あ、すいません、お届け物です」
なんだよ!!!!!!
蹴り飛ばそうか!!!!!!!
「これ、何が入ってんですか?」
「いや、僕はちょっと分かりません‥‥‥‥」
「はぁ?分かんないだと?なんだその態度!!」
「えっ!?えええええ!?!?」
ドンっ!!!!!!!!
「お前、わかんないなら俺の遊び相手になれ」
「ひ‥‥‥‥‥‥‥‥ひいいぃぃぃぃっ!!!!」
「よぉぉしいい返事だ。さあこっちへ入れ配達員。」
震える手を握って部屋に入る。
振り向くと配達員は妙に汗をかいていた。
「なに、どうかした?」
配達員は泣きそうな顔で力強く首を振った。
「‥‥‥‥‥‥‥‥無理してんだったら、別にいい‥‥」
俺もさすがに泣かせるほど無理させて遊んで欲しくはない。
俺が配達員の手を離そうとすると、配達員は慌てて俺の手を掴んだ。
「あれ、なに、まさかのドM?」
配達員の顔をよく見ると、目鼻立ちがはっきりしていて、体は細く、全体的にか弱い感じだ。
俺も眼鏡をかけていないから良く見えないが、綺麗な顔に見える。
しばらく見つめあって、ふと我に帰ったかのように二人は同時に手を離した。
「‥‥‥‥‥‥‥‥配達員、帰らないのか‥‥‥‥?」
俺がそう言うと、配達員はもじもじしながら上目遣いでこっちを見てきた。
「なに、」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥僕‥‥‥‥‥‥配達員じゃなくて、怜汰です‥‥‥‥っ」
怜汰‥‥‥‥‥‥?
つまりは、名前で呼んで欲しいってことね‥‥?
「‥‥‥‥怜汰‥‥」
要望に答えて名前で呼んだら、怜汰は突然真っ赤な顔になって、その場に座り込んだ。
「お前、大丈夫?具合悪いの‥‥?」
さすがに展開がおかしすぎて心配になってきたのでそう聞くと、怜汰はまた力強く首を振って、手で顔を覆った。
なんだよこいつ、あたま大丈夫か‥‥?
「とりあえず冷えピタ持ってくるから、怜汰はここで待ってろ」
「待って!!」
こんな細い体からは想像出来ないくらいの力で腕を引っ張られた。
「なんだよ、」
振り向くと、怜汰の頬には、一粒、二粒と大粒の涙がこぼれていた。
びっくりしてそのまま動けないでいると、怜汰が立ち上がって、そっと俺に抱きついた。
「僕のこと、覚えてませんか‥‥‥‥?」
「え‥‥‥‥‥‥‥‥?」
なに、俺がお前を、前に知ってたのか‥‥?
怜汰‥‥‥‥‥‥
怜汰の顔を瞬きもせず見つめても、名前を何度言っても、なにも思い出さない。
ほんとに俺、知ってんのか‥‥‥‥?
「ごめん、覚えてない‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
そう言うと、怜汰はしたを向いて、儚げな顔になった。
「ですよね、覚えてるわけないですもん」
あ‥‥‥‥やっぱり‥‥‥‥‥‥?
よかった、そっちの方が俺的によかった
「僕、高校のとき月都先輩の第二ボタン貰いました」
あれ‥‥?あげたっけ?
「知り合いが月都先輩の友達だったので、取ってきてもらったんです‥‥」
「あああああ!!!だから無かったのか!!!!!あれさ、卒業する前に無くなってて、めんどくさくて付けなかったら卒業式の後にうざい先生にブツブツ言われたんだよ!!ほんとイラついたわ!」
「あはは、すいません‥‥でも、それ覚えててくれただけでも、僕が月都先輩の第二ボタンを取ったっていう事実‥‥」
ピンポーン
あ‥‥‥‥‥‥‥‥変なタイミングで、みっきが‥‥‥‥
「ごめん、友達が来た」
怜汰は悲しそうな顔をしたが、俺は構わずドアを開けた。
「ごめぇええんっ!!!遅れた、どうか、許して!!!このとうり!!!!!!」
水樹斗は馬鹿みたいに頭を下げた。
それを俺は鼻で笑った。
「あ‥‥‥‥あれ?なんかの配達?すいません、なんか」
「いや、こちらこそすみません!今すぐ出てきます!!」
「え、あ、ちょっと待って!!!!!」
なんだなんだ、みっきがいつになく積極的だぞ‥‥
「君、どっかで見たことある!!」
「‥‥‥‥‥‥‥‥へ?」
「なんだっけ、えっとぉ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あっ!!!!!!!」
なに!?
「高校のとき、俺にチョコレートくれたやつだ!!!」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥はい?
いやいや、怜汰は俺の事が好きなんですけど?
「何言ってんのお前、馬鹿なんじゃねーの?嘘つくなよ」
「あ、あの‥‥‥‥それは、その、今だから言えるんですけど、
ほんとはあのチョコ、月都先輩にあげるつもりだったんです‥‥」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥え‥‥」
みっきの顔が一瞬で真顔になった。
「でも水樹斗先輩がチョコ欲しいってずっと言ってたから‥‥‥‥」
「どんまい、みっき」
崩れ落ちる水樹斗の肩をポンと叩いた。
俺はこのとき、少し安心してしまった自分がいた。
一瞬でも、嫉妬した。
それは、自分のことが好きだと言う人が居なくなって欲しくないという願望からなのか、それとも、この短時間で怜汰のことが‥‥‥‥好きになったのか、
それはまだ自分では分からなかった。
続く‥‥‥‥‥‥かも
どうでしたか?
コメディありつつも、ちょっと儚かったでしょ!?
か弱い怜汰は、意外と押しが強そうですね!!
ドS月都は、困った顔が見てみたーい('∀`)('∀`)
次回お楽しみに♩♬*゜