表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白と黒の国で  作者: 紅 紅
第一章 少女・アリア
5/11

少女の見た騎士~失恋?

 広場でお嬢様と二人で屋台から飲み物を買って飲んだ。

 リンゴの果汁を泡立つ水で割ったリンゴ水、ベンチに座って走って乾いた喉を潤す。

「ねぇ、アリア」

「はい?」

 お嬢様が私の名を呼ぶのに返事をする。

「あの白騎士、ほんとに男?」

「え?」

 た、確かに白い騎士様は男の方としては線は細いし、綺麗すぎるけど……。

「アルディス……様のことですよね、そりゃあ……男性にしては綺麗だけど……」

「冷静になって落ち着いたから思い出すんだけどさ……、あの黒騎士の眼がやたら優しげに白騎士を見てたし」

……よく見てるなお嬢様……あの短時間で。

「黒い騎士様の眼が優しげに……」

 思い返す、そういえば小言を言われるからと私に謝りに、わざわざ来てくれた事を。

 あの小言は『白い騎士様に小言を言われたくないから』だった。

「ねぇ、アリア聞いてる?」

「は、はいっ」

「だから、私は思うんだけど、あの二人って……いや二人というか、黒騎士が?

 あの白騎士に惚れてたりするんじゃないかなって」

「えええっ!?」

「……アリア、声でかすぎる」

 隣に座っているお嬢様のすぐそばで叫んでしまった。

 何事かと近くを歩いていた人がこちらを見る、は、恥ずかしいっ。

「だから、アリアにやめとけって言ったんじゃない? ほら、俺のだからとかそんな理由で」

「……お嬢様……そんな……こと……は……」

 ない、とは言えなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ