表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
らいと☆ふぁんたじー  作者: 神城 奏翔
旧らいと☆ふぁんたじー
4/25

第4話 光の始まりは突然に…… after side


光の始まりは突然に……。シリーズ最終話です。

と言っても、あと1話ありますけどもww


……いけると思ったのですが、間に合わなくて申し訳ないです






「……う、うぅん」

 目を覚ますとまず目に入ったのは白い天井ではなく、転校生の寝顔だった。

「っ!?」

 驚きで大声が出そうになったが、咄嗟に口を押さえる。

 こんなにすやすやと寝ているんだ。邪魔をするわけにはいかない。

 ――あ、転校生のまつげって、意外と長いのか。

 起きている状態の少女だと冷静に見ている暇すらないので、今のうちに堪能しておくことにする。

 女の子の膝枕なんて、夢のまた夢みたいな感じの生活をしていたからな。

 関わることすらしなかった俺が言っていい言葉ではないけども、男なんてみんなそんなもんだ。と、全世界にいる純粋な男を敵に回す発言を心の中だけで発する。

「そういえば……あれから、どうなったんだったっけ?」

 紅帝学園に属している少女相手に説教をしていた所までは覚えている。

 だけど、楯を取り出した所ぐらいから記憶が曖昧だ。何があったのか……思い出そうと目を瞑り集中すると、頭にノイズが走った。

(駄目だ……。思い出せない)

「……覚えていないのですか?」

 不意に俺の問いに答えるような転校生の声が聞こえた。

 答えが返ってきたことに驚き、目を見開くと、今までのような冷たく突き刺さるような視線ではなく、暖かく親が子を見守るときのような暖かい少女の瞳が視界に入った。



「起きてたのか……?」

「いえ、ついさっき起きました」

 そっか……。なら良かった。

 もしかして俺が転校生の顔を凝視していたことも知っているのかと思った。

「で、お前の問いの答えだけど、まったくもって覚えていない。楯を取り出した所までは覚えている。だが、そこからの記憶が曖昧で……思い出そうとすると、記憶が消されているみたいにノイズが走る」

「そうですか……」

「転校生……。お前、あの戦いを見ていたんだよな?」

「ええ、見てました」

「だったら、教えてくれ。……俺の体が異常なまでに重いわけと、この頑丈で有名な鉱石を使った校舎の一部分が破壊されている理由を」

 本当だったら動きまくりたい気分なのだが、体がまったくもって言うことを聞いてくれない。体が石のようだとは、このことを言うのだろう。

 手や足……挙句の果てには、指一本すら動かすことが叶わない。

 唯一、自由に動かせる顔だけを動かし、戦いの舞台となった屋上を見回すが、頑丈な素材で出来ている屋根の一部分が見事なまでに破壊されていた。

「わかりました……、お教えします。ですが、その前に私のことは雪羅とお呼びください」

「いや、でも……」

 女の子の名前を呼べといきなり言われ、慌て果てる俺。

 ……というのも、今まで碌に人と関わっていないのだ。いきなり女の子の名前を呼ぶなんてハードルが高すぎる。

「お呼び下さい」

「……はい。わかりました」

 再び同じ台詞を同じテンションで言われた俺は、反抗しても意味がないものと考え、目の前にいる少女の名前を呼ぶことにするしかなかった。



「では、お話します。御影様の抜けた記憶の話を……」




これにて光輝視点の光の始まりは突然に……。は、終了です。


次に更新するであろう氷室 雪羅視点にご期待ください。


印象が変わった理由があきらかになります。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ