第16話 襲撃者
今回はちょっと短いかもです。
(いろんな意味で)キリがよかったのがここでしたので……。
途中で切らせていただきました。
「……本当は使いたくなかったんだけどな。威力を抑えることができねぇからよ」
だから……。と繋げて話そうとしたところで俺の体に異変が起こる。
「ぜってぇに死ぬなよ」
風宮のときに具現された翼が背中に生える。
前回は自分の意思でだったが、今回のこれはそういうわけではない。力が半暴走しているのだ。なので、今更抑えることは出来ない。
「アンタには死んでもらっちゃあ困るんだ。紅帝学園のやつらの目的や色々と聞き出さなきゃいけないんだからよ」
――いや、目的については知ってるな。
まぁ、正式に教えてもらったほうが安心できるから、一応、教えてもらおうかな。
「はっ、脅迫でもする気?」
「いや、脅迫じゃねぇよ」
これは脅迫ではない。
「――むしろ拷問と言ったほうが正しいだろうな」
翼をはためかせ一瞬のうちに加賀美の真後ろまで移動し、加賀美の細い喉にエクスカリバーをつきたてる。
いつの間にか剣を突きたてられていたことに驚愕する加賀美であったが、驚いていたのはほんの一瞬だけ、すぐにいつものペースに持ち直したようだった。
「……たかが怪我人だと舐めていたのはこちらのようね。仮にも異常者の一端だものね」
異常者か――。
まぁ、大まかな説明だと、それであってるんだけど。
「怪我人だから遠慮しようと思っていたんだけど、そういうわけにはいかないわね」
少し前までの自分を嘲笑うかのような笑いが屋上に響いた直後、何かいやな予感がした。
ただの直感だが……、とても嫌な気分になり寒気がした。
(なんだ、この感じは……)
感じていることを上手く言葉に出来ない。
強いて言うなら蛇に睨まれた蛙――強者を目の前に弱者のような感じだ。
「……時間ね」
私の勝ちと言いたげな表情を見て、俺はこいつの目的がわかってしまった。
「全員、避けろ!!」
俺の指示が聞こえたかどうかは定かではない。この声がみんなに聞こえたかどうかすらわからない。
指示を出すよりも前に、屋上全体を揺るがすような魔法が襲ってきたからだ。
この魔法を喰らっては危ないと、無限光源が判断したのだろう。翼が俺を包むように守っていた。そのため被害は受けなかったのだが、あいつらはどうかわからない。
「お前ら、大丈夫か?」
「……ええ、なんとかね」
「氷室さんが直前に壁を張ってくれたからだけどね」
どうやら俺の指示が聞こえてたらしい雪羅が、壁を張ってみんなを守っていた。
「……魔力切れよ」
先ほどの一撃を防御するのに大量の魔力を消費したらしい。
参ったように手を上げながら雪羅は言い放つ。
「そっか……。なら、焔姫と風宮は雪羅を守っておいてくれ」
「任せて」
「ああ。別にいいが、お前はどうするんだ?」
俺……?
そんなもん決まってるだろうが。
「……招待状を持っていない訪問者の相手かな」
遥か上空で浮遊している相手に視線を向ける。
「え、嘘でしょ。なんでこんなところに……」
俺の視線を辿ったのだろう焔姫が、強烈な一撃を入れられた相手を視界に入れ呟く。
焔姫のこの反応からして、嫌な予感が的中してしまったことを悔やむ。
「……不味いわ。今の私達に勝ち目なんてない」
「じゃあさっきの一撃は……」
「ええ、あの子の仕業よ」
こんなに俺達がびびっているのにも無理はない。
噂になっている彼女は背中に俺とは相対している漆黒の翼をたなびかせていたからだ。
彼女の手には真っ黒で禍々しいオーラを発している一振りの剣があった。
(漆黒の翼……、いかにも禍々しい剣。やっぱそうなんだろうな)
「マザー。迎えに来ました」
そう、視線の先にいるのは風宮の家族を崩壊させ、俺達の敵である紅帝学園の最強。
……俺とは相対する能力の持ち主。
「――黒神朔夜っ!!」
光輝「突如、姿を現したもう一人の異常者――黒神朔夜。彼女の出現により光輝達は絶体絶命の危機に立たされる。果たして彼らが彼女に勝つことは出来るのだろうか。そして彼女が加賀美音夢のことをマザーと呼ぶその理由は……。次回、【最強対最凶】。
最強と最凶がぶつかり合うとき、物語は始まる」
※とある風な次回予告を書いてみました。
ちょっとやってみたかったんですww
これが意外にも受けが良かったらこれからも書こうかな。
……次回予告を




